エアライン, 機体 — 2022年10月11日 21:35 JST

トキエアのATR72、11月に新潟空港へ 初飛行は「未定」

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 新潟空港を拠点に2023年の就航を目指すとしている地域航空会社「TOKI AIR(トキエア)」は10月11日、リース会社から受領した仏ATR製ATR72-600型機の初号機(登録記号F-WWEW、日本登録後はJA01QQ予定)が11月初旬に新潟空港へ到着する見通しだと発表した。

トキエアのATR72-600(同社Twitterから)

トキエアのATR72-600(ATR提供)

 トキエアのATR72は1クラス72席で、アイルランドの航空機リース会社NAC(ノルディック・アビエーション・キャピタル)からリース導入。メーカーのATRは、現地時間10日にNACを通じてトキエアに機体を引き渡したと発表した。当初は今春に受領予定で、およそ半年遅れで受領した。

 初号機は10月末に仏トゥールーズを出発して、ギリシャ、エジプト、タイ、フィリピンを経由し、11月初旬に新潟空港へ到着する見通し。トキエアによると、初号機の登録は現時点でフランス国籍機のままで、新潟に初号機を格納するハンガー(格納庫)はないという。また、新潟で初飛行する時期は国土交通省と調整中で「未定」としている。

 今後は国交省からAOC(航空運送事業の許可)を取得する必要があり、安全性や持続的な運航が可能かを規定や訓練体制などを基に審査される。当初トキエアは国交省の東京航空局(TCAB)に対し、7月下旬にも申請する計画だったが、現時点で11月以降になる見通し。

 就航は今年秋ごろを目指していたが、現時点では2023年3月下旬以降を予定。計画路線は、新潟-札幌(丘珠)、仙台、中部、神戸の4路線で、最初の就航地は丘珠、2023年10月以降に仙台、12月以降に中部や神戸への就航を計画している。また、首都圏では成田への就航を目指す見込み。

 リース会社から機体を引き渡されたため、今後は運賃収入がない状態で機体のリース料を支払っていく必要がある。新潟県はトキエアに対し、就航に必要な資金として11億6000万円を融資する方針だが、県議会では2024年度に黒字化を目指す同社の事業計画から、融資に対して懸念の声も出ている。

関連リンク
TOKI AIR
TOKI Aviation Capital
Avions De Transport Regional (ATR)
Nordic Aviation Capital
新潟県

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