機体 — 2022年5月12日 23:54 JST

STOL型ATR42-600S、初飛行成功 年末に大型ラダー追加

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 仏ATRは現地時間5月11日、ATR42-600S型機が初飛行に成功したと発表した。ターボプロップ機ATR42-600を改良し、短い滑走路でも離着陸できるSTOL(短距離離着陸)型で、フランカサル空港を11日午前10時に離陸し、2時間15分飛行した。年末には機体に新たな大型ラダーを追加して最終構成になり、2023年の型式証明取得フェーズに入る見通し。

初飛行するATR42-600S(ATR提供)

 初飛行では、機体システムの性能測定などが行われた。今後は自動ブレーキやグランドスポイラー、テイクオフ・レイティング・システムなど、新機能のテストを実施していく。

 ATR42-600Sは、800-1000メートルの短い滑走路でも離着陸できる。母体となるATR42-600の標準座席数は1クラス48席で、800メートル級の滑走路を離着陸する場合は乗客数を約半分の22人に抑えなければならない。ATR42-600Sは定員48人のまま運航でき、運航コストを抑えられる。

 ATRによると、滑走路長が1000メートル以下の小規模空港は、佐渡空港など日本に10カ所あるという。

 現在はエア・タヒチ(VTA/VT)などから20機の発注コミットメントを獲得している。

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ATR 日本語版ウェブサイト

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