エアライン, 空港 — 2022年2月8日 21:32 JST

機内でマスク拒否、エア・ドゥが呉市議ら降ろす 釧路発羽田行き遅延1時間超え

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 2月6日のエア・ドゥ(ADO/HD)の釧路発羽田行きHD72便で、広島県呉市の谷本誠一市議(65)ら男性2人がマスクの着用を拒否し、出発前に機内から降ろされた。同社によると、機内で客室乗務員が谷本市議らにマスク着用を求めたが、拒否理由が健康上のものではなかったことや、大きな声を上げ続けたことなどから、運送約款に基づき2人を降機させる判断を下した。この影響で、同便は1時間14分遅れで釧路を出発した。

呉市議による安全阻害行為が起きたエア・ドゥ=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 エア・ドゥによると、空港のチェックインカウンターで地上係員が応対した時点では、谷本市議らが健康上の理由でマスクを着用できないと解釈していたという。その後機内で客室乗務員がマスクの着用を2人に求めたが、着用しない根拠が健康上の理由ではなかった上、「マスク着用は強制できないはずだ」などと大声で話をさえぎりながら主張し続けたため、「ほかの乗客に不快感や迷惑の恐れがあり、安全や健康に危害を及ぼす恐れがあると判断した」(同社)として、同社の国内旅客運送約款に基づき2人の搭乗を拒否した。

 搭乗を拒否する前には、機長が航空法第73条の4第5項に基づき、2人による乗務員に対する業務妨害などの安全阻害行為について「当該行為を反復、又は継続してはならない」と命令書で命令したものの、やめなかったことで当日の空港責任者である同社の空港所長代行者が搭乗拒否を判断した。

 6日のHD72便(ボーイング737-700型機、登録記号JA07AN)は定刻午前9時50分発だったが、1時間14分遅れの午前11時4分に乗客44人(幼児1人含む)を乗せて出発。羽田には定刻の午前11時40分から1時間2分遅れの午後0時42分に到着した。同便の飛行時間は定刻ベースで1時間50分で、翌7日の同便は定刻より5分早い午前9時45分に出発し、羽田には12分早着となる午前11時28分に着いている。

 エア・ドゥによると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で乗客にマスク着用を求めるようになって以降、搭乗拒否に至ったのは今回が初めてだという。

 谷本市議のSNSなどによると、5日に釧路市内で開かれた講演会に出席し、ノーマスクを提唱していたとみられる。市議は共同通信などの取材に対し、「マスク着用の強制は憲法違反」と主張している。

2月6日のHD72便(定刻/実績)
HD72 釧路(09:50/11:04)→羽田(11:40/12:42)

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