エアライン, 解説・コラム — 2013年7月31日 15:00 JST

「もう一度関空もやぶさかではない」 スカイマーク西久保社長インタビュー

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 2018年以降、現在保有するボーイング737-800型機(1クラス・177席)の後継機として、開発中の737 MAX導入を決定したスカイマーク(SKY、9204)。737 MAXを導入するのは、国内の航空会社では初めてだ。

 14年3月末(受領は1月)からは羽田-福岡線などの幹線に、エアバスA330-300型機を翌15年にかけて10機投入。座席を上級クラス「グリーンシート」のみとしならがも、普通運賃は現在の額を据え置き、割引運賃の割引率で差を付ける戦略だ。一方、地方路線用となる737-800も2クラス化し、客単価を引き上げる。同時に、定員減に伴い航空法で求められる客室乗務員数が1人減るため、運航コスト削減も図る。

 SKYの考える上級クラスや地方路線、国内の低コスト航空会社(LCC)の展望などを西久保愼一社長に聞いた。今回のインタビューは、サービス内容や経営方針については、記者が日経ビジネスオンラインで毎週水曜日に連載している「天空万華鏡」に、機材や今後の路線計画などは当紙に掲載することにした。本記事と併せて、天空万華鏡の記事「日本の航空会社は過剰サービス」もご覧いただきたい。

なぜ737 MAXなのか

スカイマークの西久保社長=13年7月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

── 737 MAXの導入を決めた理由は。

 もっとも安く導入できる次世代機が737 MAXだったからだ。エアバスA320型機だと、整備(環境)やシミュレーターなどを全部入れ替えることになり、結果的に運賃に転嫁することになってしまう。

── ジェットスター・ジャパン(JJP)が貨物事業参入を発表した。貨物事業はどのように捉えているか。

 幹線は(貨物コンテナを搭載できる)A330に入れ替わっていくので、貨物事業もできる。一方、737は地方路線だけになるので貨物の需要は大きくない。

 すぐには行わないが、A330を運航して1年ぐらい経過して一定の機数が揃えば、当然貨物事業もやっていくことになる。

── 来年夏のA380による国際線は当初予定のロンドンからニューヨークに変わった。海外での販売やロンドン路線の進捗はどうか。

 ロンドンは粛々と進めている。海外での販売はネットで申し込めるようにするが、極めて消極的にやっていく。

ピーチが成田に来るなら関空に行く

仙台空港を出発する福岡行き初便。仙台路線拡充も視野に=4月20日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

── エアアジア・ジャパン(WAJ)をANAホールディングス(9202)が100%子会社化し、新LCCを準備している。エア・ドゥ(ADO)などANAと関係が深い新規航空会社3社の再編はあるか。

 ANAのさじ加減ひとつだが、再編はないと思う。


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