エアライン, 需要, 需要予測 — 2021年10月1日 10:06 JST

ANA国内線予約、10月は宣言解除前10倍に 9月中旬から増加

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 19都道府県に出されていた緊急事態宣言が、9月30日に解除された。全日本空輸(ANA/NH)によると、10月の国内線予約数は解除が見え始めた9月中旬から大きく伸び始め、9月末の1日あたりの予約数は、9月前半と比較し10倍に伸びているという。ANAグループは解除を受け、新型コロナウイルスのワクチンを接種済みの人を対象としたキャンペーンを開始した。

緊急事態宣言解除初日を迎えた羽田空港第2ターミナル=21年10月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

—記事の概要—
半月で10倍の伸び
ワクチン接種済みでキャンペーン

半月で10倍の伸び

 ANAが使用する羽田空港第2ターミナルでは、解除初日となった10月1日朝は台風16号の接近もあったものの、サーフボードなど大きな荷物を持った利用客の姿が目立った。20代とみられる男性客のグループのほか、年配客のグループが缶ビールを手にして話す姿もみられた。

10月の国内線予約動向を説明するANAの井上専務(右)=21年10月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 1日朝には、営業部門を統括するANAの井上慎一専務が取材に応じ、ANAグループの国内線予約動向を説明した。

 井上専務によると、10月運航分の1日あたりの予約数は、9月前半は5000人程度の純増だったという。緊急事態宣言の解除が見え始めた中旬から大きく伸び始め、9月末時点では約5万人に増加。半月で10倍に伸びた。方面別では九州や北海道が好調で、ビジネスと観光需要の双方で伸びているという。

 10月1日から3日までの週末3日間の予約数は11万人で、9月第1週の週末(3日から5日)と比較すると15%増となった。政府の観光支援事業「Go To トラベルキャンペーン」があった2020年10月の同時期と比較すると、20%減で推移している。

 東京は4月12日から「まん延防止等重点措置」が適用され、その後、緊急事態宣言に移行。今回の解除により、およそ半年ぶりに措置適用や宣言のない“いつもどおり”の日々が始まる。井上専務は「やっと戻った」とほっとした表情を見せつつ、「新型コロナウイルスがなくなったわけではない」と気を引き締めた。

 ANAが新型コロナ前に策定した2020年度の計画旅客便数によると、10月は119路線2万3418便の運航を計画していた。新型コロナの感染拡大などにより、運航便数は98路線1万4782便で、月間の運航率は63%となる。

緊急事態宣言解除初日を迎えた羽田空港第2ターミナル=21年10月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

ワクチン接種済みでキャンペーン

 ANAグループが始めたキャンペーンは、新型コロナウイルスのワクチンを接種済みの人を対象としたもの。国内線の往復航空券の提供やツアー商品を用意することでワクチン接種を後押しし、緊急事態宣言解除後の旅行需要喚起を図る。キャンペーンにはANAのほか、グループLCCのピーチ・アビエーション(APJ/MM)なども加わる。

 同様のキャンペーンは、日本航空(JAL/JL、9201)を中核とするJALグループも始める。井上専務はJALグループの動向について、「他社についてはコメントを控える」とした。

緊急事態宣言解除初日を迎えた羽田空港第2ターミナルで保安検査へ急ぐ利用客=21年10月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

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【お知らせ】
第1パラグラフの4段落目、当初は「対前年比5%減で推移」としておりましたが、ANAによると20%減の誤りだったようです。当該箇所を更新しました。(21年10月1日 17:38 JST)