空港 — 2021年4月29日 12:07 JST

関空、1タミ改修5月着工 大阪万博前に主要機能稼働

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 関西空港を運営する関西エアポートと大林組(1802)は4月28日、第1ターミナル(T1)のリノベーション工事の契約を結んだと発表した。5月28日に工事が本格的に始まり、2022年秋ごろから2026年にかけて順次運用を開始し、2025年に開かれる大阪万博までには主要機能を稼働させる。

関西空港第1ターミナル改修後のイメージ(関西エアポート提供)

 改修工事は国際線の受け入れ能力拡大やサービス改善を主目的とし、2022年秋ごろに2階の新国内線エリアなどから運用を開始。2023年冬ごろに2階中央の国際線出発エリアなど、2025春ごろに3階の国際線ラウンジと4階の新保安検査場を稼働させて大阪万博に間に合わせる。

 その後、2026年秋ごろに2階の国際線出発エリア南北にある商業施設の運用を開始し、工事を終える。

 T1は1994年の開港以来使用している。改修により、国際線旅客の受け入れ能力をLCC専用の第2ターミナル(T2)と合わせて年間4000万人に拡大する。現在は2階中央にある国内線エリアを国際線に変更するなど、レイアウトを大幅に見直す。

 2018年9月の台風21号で、関空はT1側にあるA滑走路が最大約50センチ冠水するなど、大きな被害を受けたため、BCP(事業継続計画、Business Continuity Plan)の見直しを優先したことから、改修工事の計画発表は2019年12月にずれ込んだ。当時の計画では2020年末ごろの着工を予定していたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、本格的な工事の開始時期を後ろ倒しした。

関西空港第1ターミナル改修後のイメージ(関西エアポート提供)

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関西国際空港
大林組

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