エアライン — 2021年3月23日 22:47 JST

ANA、株主向けカレンダー希望制に 初期設定「送付不要」

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 全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は、年末に株主へ送付しているカレンダーを2022年版から希望制に変更するとともに、送付基準を見直した。希望しない株主へ送らないことでコストを削減し、基準見直しで長期保有を促す。

株主向けカレンダーを22年版から希望制にするANAホールディングス=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 2020年10月以降に株主となった人は、ANAHDの株主専用サイトで設定を変更できるカレンダー送付の初期設定が「送付不要」になった。9月以前に株主になった人の設定は変更していない。

 また、これまでは毎年9月末時点で100株以上保有している株主に、壁掛け型か卓上型いずれか1種類を1人1部送付していたが、送付基準を変更。毎年3月末と9月末の株主名簿に、同一株主番号で基準日を含め2回以上連続して記載のある株主が対象になった。

 ANAはペーパレス化を進めており、紙の時刻表を今年1月末までの運航スケジュールを掲載したもので廃止。機内誌や新聞など機内で提供する紙媒体も、4月から順次デジタル化し、スマートフォンなど乗客自身の端末にダウンロードしてもらう。

 2カ月に1回発行していた時刻表の場合、2019年度は印刷代や発送費用など総額1億5000万円のコストがかかっていた。

 ANAHDの2020年4-12月期(21年3月期第3四半期)連結決算は純損益が3095億7500万円の赤字(前年同期は864億4600万円の黒字)で、通期見通しは純損益が2003年の連結決算移行後では最大となる5100億円の赤字(20年3月期は276億5500万円の黒字)を見込む。来期(22年3月期)は新型コロナワクチンの接種が各国で始まったことや、貨物需要が想定よりも好調であることから黒字化の目標を維持している。

関連リンク
株主様専用サイト(ANAホールディングス)
全日本空輸

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