エアライン, 機体, 解説・コラム — 2013年6月17日 05:01 JST

旧小糸工業、全日空と17億円で和解 シート納入遅延問題で

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 KIホールディングス(旧小糸工業、6747)は5月31日付で、ANAホールディングス(9202)から2011年1月28日付で起こされた訴訟について和解した。和解額は17億6950万円。子会社のコイト電工への訴訟も取り下げられた。

 旧小糸工業が10年2月に国交省航空局(JCAB)から業務改善勧告を受けたことで、ANAに納入予定だった航空機用シートなどの納入に遅延が発生。ANAが旧小糸工業に対し、201億8190万1168円の支払いを求める訴訟を起こしていた。納入遅延については、タイ国際航空(THA)からも訴訟を起こされている。

 昨年9月に実施した希望退職では188人がKIHDを退職。これまで同社がシートを納入していたANAをはじめとする航空各社では、海外メーカー製シートの採用が進んでいる。KIHD側も、航空機用シート市場には積極的なアプローチを行わないとみられ、長年築き上げてきたシェアを自らの手で競合他社に譲り渡す形となっている。

 KIHDの13年9月期通期の連結業績見通しは、純利益が22億円、売上高が前期比2.0%増の460億円、営業利益が48%増の29億円、経常利益が23億1200万円増の30億円。和解による業績への影響はないとしている。

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KIホールディングス

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