エアライン, 官公庁 — 2020年11月7日 22:00 JST

佐賀県、ANAから出向者受け入れ 羽田には応援メッセージ

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 佐賀県の山口祥義知事が11月7日、全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)の片野坂真哉社長と羽田空港で面会した。ANAグループ社員の出向を年度内から県庁で10人受け入れ、県産品の販路拡大や移住促進などの業務に2年程度就いてもらう。

羽田空港で佐賀県のANA応援・連携企画「サッガーナプロジェクト」の看板をANAホールディングスの片野坂真哉社長(中央)らに説明する山口祥義知事(左)=20年11月7日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 県は人件費の一部にあたる約1000万円を補正予算で計上し、年度内から受入を始める。山口知事は、「佐賀空港が開港後、ほとんど乗ってくれなくて撤退が続いたが、ANAはつらいときにそばにいてくれた仲間」と述べ、今年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、ANAが苦境に立たされていることから支援を決めたという。

羽田空港でサッガーナプロジェクト第5弾としてANAグループから出向者を受け入れると説明する佐賀県の山口祥義知事=20年11月7日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 山口知事によると、40歳以下くらいの社員を想定。部局横断でまちづくりを進める「KIZUKIプロジェクト」や、イクメン日本一の推進、県産品の販路拡大、移住促進などの業務で出向者を受け入れる。山口知事は「戻られても活躍する人材になってほしい」と期待感を示した。

 片野坂社長は「余稼働が出ており、本当にありがたい。芸術や文化、観光など、本人も刺激を受けると思う」と語った。

 佐賀県とANAはすでに人事交流を実施しており、ANAからは客室乗務員が2年の任期で派遣され、現在は2代目の社員が活躍している。

 佐賀県が管理する佐賀空港には、1998年7月28日の開港当時からANAが就航。県は開港記念日の7月28日から、ANAとの連携企画「SAGĀNA Project(サッガーナプロジェクト)」を立ち上げた。「SAGA」と「ANA」を組み合わせた造語で、タガログ語で「豊かな」を意味する「SAGĀNA」と名付けている。

羽田空港で佐賀県の山口祥義知事(右)に出向者受け入れについて謝意を示すANAホールディングスの片野坂真哉社長=20年11月7日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 今回の出向者受入は同プロジェクトの第5弾として企画。その前の第4弾として、羽田空港第2ターミナル国内線出発エリアの65番搭乗口付近には、佐賀県がANAを応援するメッセージを11月1日から2021年3月31日まで掲げている。

 山口知事は、「第6弾は植物由来コスメ、第7弾はANA社員のオーケストラが来てクリスマスに演奏する」と今後の計画に言及し、現場レベルでさまざまな企画が進んでいることを明かした。

 ANAは単独路線である羽田-佐賀線を1日5往復計画しているが、コロナ影響で現在は一部の日を除き3往復に減便。2019年3月には、佐賀空港を新技術の実験場とする「イノベーションモデル空港」に位置づけており、手荷物や貨物の積み込みの省力化や、リモコン式の航空機牽引車などの実証実験を行っている。今回の出向者受入を契機に「佐賀空港はチャレンジ拠点。プラスオンができるのではないか」(山口知事)と語った。

 今後10人以上の規模に拡大するかについて、片野坂社長は「人数よりも、まずはいいスタートが切れれば」と述べた。

羽田空港で佐賀県のANA応援・連携企画「サッガーナプロジェクト」をPRする山口祥義知事(中央右)とANAホールディングスの片野坂真哉社長(同左)ら=20年11月7日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港でANAグループ社員に佐賀県の観光PRキャラクター「壺侍」のぬいぐるみを手渡す山口祥義知事(右)=20年11月7日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港で佐賀県の子育て応援キャラクター「さがっぴぃ」のぬいぐるみを手にする山口祥義知事(右)=20年11月7日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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佐賀県
全日本空輸
九州佐賀国際空港(佐賀県)
佐賀空港(佐賀ターミナルビル)

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