エアライン, 企業 — 2020年10月5日 05:01 JST

JALと独Volocopter、空飛ぶクルマで提携

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 日本航空(JAL/JL、9201)は、「空飛ぶクルマ」と呼ばれるeVTOL(電動垂直離着陸機)を手掛ける独Volocopter(ボロコプター)と、日本市場での業務提携をこのほど結んだ。Volocopterの日本進出をJALが支援し、eVTOLを使った日本での移動・物資輸送サービスの提供に向けて、市場調査や事業参画に共同で取り組む。

JALと提携するVolocopterのeVTOL(JAL提供)

 eVTOLは、電動モーターで複数の回転翼を回転させ、垂直離着陸できる小型航空機。ドローンと電気自動車の技術を融合した、次世代の都市交通の輸送手段として注目されている。JALは2019年に設立したスタートアップ企業に投資するCVC(コーポレート・ベンチャーキャピタルファンド)の「Japan Airlines Innovation Fund」を通じ、Volocopterに出資している。

 JALは安全運航にかかわるノウハウなどをVolocopterに提供。日本での市場調査や事業化に向けたビジネス構築、事業計画などを共同で進めるとともに、eVTOLの普及に向けて解決すべき課題に取り組む。

 また、JALと三井住友海上火災、MS&ADインターリスク総研は、Volocopterの日本進出に向けた支援や、日本でのeVTOL社会実装を目指した取り組みを共同推進することを目的として、業務提携を9月29日付で締結した。3社は従来個別にVolocopterと業務提携や出資を行っていたが、今後は離島・山間部の地方課題解決や都市部での渋滞緩和など、日本でのeVTOLを活用した課題解決に取り組む。

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