エアバス, エアライン, 機体 — 2020年7月8日 23:25 JST

ハイフライのA380、エコノミークラスを臨時貨物室に 新型コロナで

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 ポルトガルのハイフライ(HFY/5K)は、エアバスA380型機(登録記号9H-MIP)のエコノミークラスの座席を一部撤去し、一時的に貨物機として運航できるようにした。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による貨物需要に対応するもので、300立方メートル以上の容積と、60トン近い貨物が運べるようになったという。

アッパーデッキのエコノミークラスの一部座席を撤去し貨物を搭載できるようにしたハイフライのA380(同社提供)

 ハイフライのA380は、かつてシンガポール航空(SIA/SQ)が運航していた機体(9V-SKC)で、座席数は3クラス471席(ファースト12席、ビジネス60席、エコノミー399席)。メインデッキ(1階席)にファーストとエコノミー、アッパーデッキ(2階席)はビジネスとエコノミーを設定しており、エンジンはロールスロイス製トレント900を搭載する。

 今回の貨物機への一時転用では、メインデッキとアッパーデッキ双方のエコノミークラスの一部座席を撤去。メインデッキの床にM01からM20までの20区画、アッパーデッキにU19からU25まで7区画の貨物搭載エリアを設け、各階のオーバーヘッドビン(手荷物収納棚)と床下の貨物室にも貨物を搭載できる。大きさが400×400×300mmの箱の場合、最大2540個積めるという。

 A380の客室を貨物室に一時転用する改修は、独ルフトハンザ・グループのルフトハンザ・テクニークが今年5月に初受注したと発表。契約先は非公表だったがハイフライが顧客だったとみられる。

 ハイフライは2005年設立の航空会社で、機体のほか乗務員などもセットにした「ウェットリース」を展開。現在はA319を2機、A321を2機、A330-200を4機、A330-300を4機、A330-900(A330neo)を2機、A340を6機、A380を1機の計21機を運航している。

A380のアッパーデッキのロケーション(同社提供)

A380のメインデッキのロケーション(同社提供)

アッパーデッキのエコノミークラスの一部座席を撤去し貨物を搭載できるようにしたハイフライのA380(同社提供)

メインデッキのエコノミークラスの一部座席を撤去し貨物を搭載できるようにしたハイフライのA380(同社提供)

メインデッキのエコノミークラスの一部座席を撤去し貨物を搭載できるようにしたハイフライのA380(同社提供)

メインデッキのエコノミークラスの一部座席を撤去し貨物を搭載できるようにしたハイフライのA380(同社提供)

メインデッキのエコノミークラスの一部座席を撤去し貨物を搭載できるようにしたハイフライのA380(同社提供)

メインデッキのエコノミークラスの一部座席を撤去し貨物を搭載できるようにしたハイフライのA380(同社提供)

メインデッキのエコノミークラスの一部座席を撤去し貨物を搭載できるようにしたハイフライのA380(同社提供)

ハイフライのA380の床下にある貨物室(同社提供)

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