エアライン, 解説・コラム — 2020年6月11日 11:18 JST

JAL、国際線復便検討 帰省や赴任需要、7月の国際線減便は9割続く

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 日本航空(JAL/JL、9201)は6月10日、7月の国際線の運休や減便を発表した。計画していた60路線4898便のうち、93%にあたる60路線4540便を運休・減便。減便率は6月の96%から3ポイント改善した。今後は国や地域でビザ発給の動きがみられることから、復便も検討していく。

7月の国際線減便は9割が続くものの復便を検討するJAL=20年4月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 JALによると、経済活動の再開はみられるものの、各国の入国制限は大きな緩和に至っていないため、大幅な復便は難しい状況が続いているという。方面別では、ハワイ・グアムとオセアニア、韓国は全便運休が続く。中国は計画便数の99%が運休となり、東南アジアは93%、台湾が90%、香港が85%、北米が85%、欧州が79%と、大量運休が続く。このうち、6月は97%だった北米は12ポイント、94%だった欧州は15ポイント改善した。

 今後は各国が夏休みに入ることで母国への帰省や帰任、外地への赴任、日本経由で第三国へ移動が必要な利用者の状況などを見極め、復便を検討していく。中国など一部の国や地域でビザ発給開始や拡大の動きがみられるため。JALによると、運航コストをまかなえると想定できる路線については、週2-3往復程度の規模で旅客便の増便や運航再開を予定しているという。

 また、旅客便の運休で貨物スペースがひっ迫していることから、7月は乗客を乗せない貨物専用便を約960便計画している。

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