エアバス, エアライン, ボーイング, 機体 — 2017年7月25日 16:40 JST

スクート、タイガーエアと合併 新制服導入

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 シンガポール航空(SIA/SQ)傘下のLCCスクート(SCO/TZ)とタイガーエア(TGW/TR)は、現地時間7月25日に合併した。合併後の社名は「スクート・タイガーエア・プライベート・リミテッド」とし、スクートブランドで運航する。

スパークリングワインで合併を祝うスクートのリーCEO(中央)と客室乗務員ら=17年7月25日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 25日にシンガポールで開催した発表会では、スクートのリー・リクシンCEO(最高経営責任者)が新しい制服やキャッチコピー、路線計画などを明らかにした。

—記事の概要—
旧タイガーエアのICAO・IATAコード
タイガーのA320、スクート塗装に
制服、黄と黒継続

旧タイガーエアのICAO・IATAコード

新しい就航地を発表するスクートのリーCEO=17年7月25日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 新スクートは航空会社名を3文字で表すICAO(国際民間航空機関)コードを旧タイガーエアの「TGW」、2文字のアルファベットで表すIATA(国際航空運送協会)コードを同じく「TR」とする。ウェブサイトもスクートに統一する。運航便のスケジュールは変更しない。

 新路線は、関西-ホノルル線を含む、長距離2路線と近距離3路線を2018年6月までに開設する。同社初の米国路線となるホノルル線は、週4往復を設定し、年内に運航を開始する見込み。リーCEOはホノルル就航を「間もなく就航する。アロハ」と歌いながら紹介した。

 そのほか、中国のハルビン、マレーシアのクチンとクアンタン、インドネシアのパレンバンの4都市にも乗り入れる(関連記事)。新路線の就航により、18カ国・地域65都市に乗り入れることになる。

タイガーのA320、スクート塗装に

 旧スクートはボーイング787型機、旧タイガーエアはエアバスA320型機で運航していた。新スクートは両機種を保有することになり、A320は順次、スクート塗装に変更。2018年中ごろまでに塗り替えを終了する。

 現在、787を14機保有している。787-8と787-9を10機ずつ発注し、このうち787-8を8機、787-9を6機受領済み。A320ファミリーは計23機を保有している。A319従来型(A319ceo)が2機、A320ceoが21機で、A320neoを39機発注している。

制服、黄と黒継続

 客室乗務員の制服は、ブランドカラーの黄色と黒色を引き続き使用する。女性向けのデザインはウエストラインを高くし厚みのある生地などに変更。男性向けはポロシャツをよりシャープなシルエットとし、機能性を重視したものに変更する。

 新たなキャッチコピーは、従来の「Get Outta Here!(さぁ旅に出よう!)」から、「Escape the Ordinary(日常から飛び出そう)」に変更。インドネシアやマレーシア、フィリピンなど、旧タイガーエアのみ乗り入れている国々でもスクートブランドの浸透を図る。

 スクートとタイガーエアはシンガポール航空傘下のLCCで、持ち株会社「バジェット・アビエーション・ホールディングス」(BAH)が所有し、管理している。両社ともLCC各社の航空連合「バリューアライアンス(VALUE ALLIANCE)」に加盟している。

新しい制服を着用するスクートの客室乗務員=17年7月25日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

旧制服を着用するスクートの客室乗務員=16年2月16日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

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