エアバス, エアライン, 機体 — 2017年4月28日 22:45 JST

JAL、国内線からA350導入 19年度から777置き換え

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 日本航空(JAL/JL、9201)は、エアバスA350-900型機を国内線から導入すると、4月28日に正式発表した。

A350の模型を掲げるJALの植木社長(右)とエアバスのブレジエCEO=13年10月7日 PHOTO: Haruyoshi YAMAGUCHI/Aviation Wire

 JALは2013年10月7日、A350を最大56機導入すると発表。2019年度に就航し、ボーイング777型機を6年程度で置き換える。確定発注は標準型のA350-900が18機、長胴型のA350-1000が13機の計31機で、このほかにオプションで25機を購入する契約を締結した。オプション分は、正式発注時に2機種のどちらかを選択できる。

 旧日本エアシステム(JAS)が合併前に導入し退役済みのA300を除くと、JALがエアバス機を運航するのは初めて。メーカー標準座席数は、A350-900が3クラス325席、A350-1000が同366席となっている。

 JALが現在保有する777は40機で、すべて購入機。国内線用は777-200が12機と777-300が4機の16機で、国際線用は777-200ERが11機と777-300ERが13機の24機となっている。国内線は羽田と札幌、伊丹、福岡、那覇を結ぶ幹線、国際線は777-200ERを東南アジアやホノルルなどの中距離路線、777-300ERを欧米の長距離路線に投入している。

A350-1000(左)とA350-900のJAL塗装を施したイメージイラスト(エアバス提供)

 座席数は、国内線用の777-200が3クラス375席で、ファースト14席、クラスJ82席、普通席279席。777-300が2クラス500席で、クラスJ78席、普通席422席となっている。

 国際線用機材は、777-200ERが新仕様機「スカイスイート777」の場合3クラス236席で、ビジネス42席、プレミアムエコノミー40席、エコノミー154席。777-300ERが4クラス244席で、ファースト8席、ビジネス49席、プレミアムエコノミー40席、エコノミー147席となる。

 JALの国内線機材は2016年11月に、新仕様機「JAL SKY NEXT(JALスカイネクスト)」への改修が完了。2014年5月に初号機が就航して以来、約2年半で全77機の改修を終えた。

 スカイネクストは、全クラスに本革シートを導入。普通席は背もたれを従来と比べて薄くした新型シートに入れ替えた。また、有料でスタートした機内Wi-Fiサービス「スカイWi-Fi」を、8月31日まで無料で提供している。

JALの国内線用777-200の機内=14年5月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 すでにJALはA350のパイロット育成を進めており、エアバスがシンガポールに開設した訓練施設「エアバス・アジア・トレーニング・センター(AATC)」を活用している。JALにとって初のエアバス機であり、初のロールス・ロイス製ジェットエンジンを搭載する機体となる。

 運航距離が短く離発着回数の多い国内線から導入し、パイロットや整備士の練度を高めていく。

*中期経営計画の詳報はこちら

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