エアライン, 空港 — 2017年4月24日 14:12 JST

羽田空港、国内線新ラウンジ「パワーラウンジ」公開 27日開業、席数ゆったり眺望こだわる

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 羽田空港の国内線ターミナルを運営する日本空港ビルデング(9706)は4月24日、第1ターミナルと第2ターミナルでリニューアル工事を進めてきた同社が運営する有料ラウンジを、関係者に公開した。27日にオープンする。

—記事の概要—
「はかどり」と「やすらぎ」
1タミは「サウス」
2タミは「ノース」

*1タミ・サウスの写真特集はこちら
*2タミ・ノースの写真特集はこちら

「はかどり」と「やすらぎ」

 ラウンジの新名称は「POWER LOUNGE(パワーラウンジ)」。コンセプトは「エンパワーメント(力をつけること)」で、出張や旅行の際に、活気あふれる「はかどり」と、ほっとできる「やすらぎ」の空間を提供したいという。

空間のゆとりと眺めの良さにこだわった羽田国内線第1ターミナルにオープンするパワーラウンジサウス=17年4月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 リニューアルに合わせ、スタッフの制服も刷新。地方産品を紹介する情報発信コーナー「Wonder Japan Products(ワンダー・ジャパン・プロダクツ)」や、係員が常駐するカウンターキッチン方式のドリンクカウンターを設置する。また、贈答品をウェブサイトで事前予約し、ラウンジで購入する国内空港初のサービス「スマートピックアップ」など、新たな取り組みをスタートさせる。

 ラウンジ内では、ソフトドリンクやパン、新聞や雑誌、フリーWi-Fiなどを提供。有料メニューとして、クラフトビール「羽田スカイエール」(670円)や、無料のコーヒーとは別にバリスタの技術をプログラムした専用マシンでいれる「羽田オリジナルコーヒー」(パンやケーキなどとセットで500円)を用意する。

 座席数は、第1ターミナル8番搭乗口付近の「POWER LOUNGE SOUTH(パワーラウンジサウス)」が133席、第2ターミナル52番搭乗口付近の「POWER LOUNGE NORTH(パワーラウンジノース)」が140席で、全席禁煙として喫煙室を用意。いずれも保安検査を通過後の「制限エリア」にあり、航空機の乗客のみが利用できる。

 全席に電源コンセントと充電用USB端子を備え、ノートパソコンやスマートフォンの充電ニーズに応えた。イスの配置は対面する席と少しずらし、向かい合う人が視線を気にせず過ごせるようにした。

1タミは「サウス」

空間のゆとりと眺めの良さにこだわった羽田国内線第1ターミナルにオープンするパワーラウンジサウス=17年4月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 第1ターミナルのパワーラウンジサウスは、従来の「AIRPORT LOUNGE(エアポートラウンジ)」を改修。広さは570平方メートルで変わらないが、149席から133席に減らすとともに、4席のボックス席からテーブル席など一人客が使いやすいレイアウトに変えることで、広さとゆとりを感じる空間に仕上げた。

 空港ビルの山﨑敏弘施設・防災安全部長は、「ボックス席は一人が座ると残り3席は使われないことが多く、穴があった。利用者目線で設計し、全席を有効活用できるようにした」と話す。

 ラウンジ入口付近は、メールの確認や書類整理など短時間の利用者向けにレイアウト。中央には7メートル×2メートルのヒノキでできたテーブルを配し、奥はくつろぎたい利用者向けにソファも用意した。従来から人気の高い窓側席は「Runway Viewing(ランウェイ・ビューイング)」と名付けた。

2タミは「ノース」

羽田国内線第2ターミナルにオープンするパワーラウンジノース=17年4月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 一方、第2ターミナルの3階にオープンするパワーラウンジノースは、かつて全日本空輸(ANA/NH)のラウンジだった場所を活用。既存のエアポートラウンジは4階にあり、66席から大幅に増える。3階へ移転後、4階の跡地利用は今後詰めるという。

 いずれも利用料金は、大人1080円、4歳から13歳未満の子供540円でいずれも税込。クレジットカード会社とも提携しており、ゴールドカード保持者など、カード会社の条件を満たす利用者は無料になる。

 営業時間は午前6時からで、閉館は第1ターミナルにあるSOUTHが午後9時、第2のNORTHが午後9時30分となっている。

 空港ビルによると、同社が羽田空港内で運営するラウンジは1カ所あたり平均1日1000人が利用。国内線ターミナルということもあり、ほとんどが日本人だという。残り4カ所のエアポートラウンジも、パワーラウンジへのリニューアルを予定している。

 エアポートラウンジは、第1と第2両ターミナルの制限エリアと一般エリアに1カ所ずつ、計4カ所あり、制限エリア側は年内をめどにリニューアルし、一般エリアについては今年度内に計画を策定し、2018年度から改修を始める見通し。

 パワーラウンジは航空会社のラウンジとは異なり、マイレージのステータスに関係なく利用できる。空港ビルでは、航空会社がチェックインの自動化などで搭乗までの時間を短縮した分、乗客が空港で過ごす時間の価値向上を目指す。

*写真は20枚。
*1タミ・サウスの写真特集はこちら
*2タミ・ノースの写真特集はこちら

羽田国内線第1ターミナルにオープンするパワーラウンジサウス=17年4月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

中央にヒノキのテーブルを廃した羽田国内線第1ターミナルにオープンするパワーラウンジサウス=17年4月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田国内線第1ターミナルにオープンするパワーラウンジサウスの入口そばに設けられたテーブル席=17年4月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

贈答品をウェブサイトで事前予約し、パワーラウンジで購入できるサービス「スマートピックアップ」のサンプル=17年4月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

無料のコーヒーとは別にバリスタの技術をプログラムした特製コーヒーも用意する羽田国内線第1ターミナルにオープンするパワーラウンジサウス=17年4月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

フレッシュジュースなどを用意する羽田国内線第1ターミナルにオープンするパワーラウンジサウス=17年4月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

係員が常駐するカウンターキッチン方式のカウンターでパンや飲み物を提供する羽田国内線第1ターミナルにオープンするパワーラウンジサウス=17年4月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

バリスタの技術をプログラムした専用マシンでいれる「羽田オリジナルコーヒー」=17年4月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

バリスタの技術をプログラムした専用マシンでいれる「羽田オリジナルコーヒー」=17年4月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

各席に電源コンセントと充電用USB端子を備える羽田国内線第1ターミナルにオープンするパワーラウンジサウス=17年4月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

空間のゆとりと眺めの良さにこだわった羽田国内線第1ターミナルにオープンするパワーラウンジサウス=17年4月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

空間のゆとりと眺めの良さにこだわった羽田国内線第1ターミナルにオープンするパワーラウンジサウス=17年4月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

奥にはくつろげる席を配した羽田国内線第1ターミナルにオープンするパワーラウンジサウス=17年4月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

奥にはくつろげる席を配した羽田国内線第1ターミナルにオープンするパワーラウンジサウス=17年4月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田国内線第1ターミナルにオープンするパワーラウンジサウス=17年4月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田国内線第2ターミナルにオープンするパワーラウンジノース=17年4月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田国内線第2ターミナルにオープンするパワーラウンジノース=17年4月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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