エアライン, 企業, 空港 — 2017年2月21日 21:25 JST

ANA、国内線ラウンジ刷新 隈研吾氏監修、9月に新千歳

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 全日本空輸(ANA/NH)は2月21日、新千歳空港の国内線ラウンジを刷新すると発表した。9月中旬のオープンをめどに改修を進め、デザインは建築家の隈研吾(くま・けんご)氏が監修する。また、同社マイレージサービスの最上級会員向け「ANAスイートラウンジ」も新設する。

新千歳空港の国内線ラウンジ完成予想図を手にする建築家の隈氏(左)とANAの篠辺社長=17年2月21日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

デザインコンセプトは「一期、一会」

 隈氏は「一期、一会」を新ラウンジのデザインコンセプトとし、監修する。2018年度以降、福岡と伊丹、那覇でも国内線ラウンジをリニューアルし、コンセプトを継承する。第1弾となる新千歳空港は、「大空の玄関」と「翼につつまれる空間」をテーマに新デザインを展開する。

 リニューアルする新千歳のラウンジは、面積を約2倍に拡大。3階エリアに移転する。滑走路に面した東側には全面ガラス張りの大きな窓を設け、北海道の山々を望むことができる。高さの低いカウンターを設置し、車いす利用者などにも使いやすいユニバーサルデザインを取り入れる。

上級会員向けスイートラウンジでは「北海道ゆかりのメニューを提供したい」と語るANAの篠辺社長=17年2月21日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 ANAスイートラウンジも3階エリアに新設し、国内線ラウンジと同時期のオープンを目指す。ANAの篠辺修社長によると、上級会員の利用客から、新千歳でのスイートラウンジ設置の要望が多かったという。篠辺社長は「北海道ゆかりのメニューを提供したい」と述べた。

 また、ラウンジ直結の優先チェックインカウンターと保安検査場を2階エリアに新設。プレミアムクラスの利用客とマイレージサービスの最上位「ダイヤモンド」会員と2番目の「プラチナ」、プラチナとダイヤモンド会員が入会できる「ANA スーパーフライヤーズカード」会員、スターアライアンスの「ゴールドメンバー」が利用できる。

 今後は国内線や国際線のラウンジや、今後受領する機材の機内プロダクトの監修も予定している。ANAは、2019年にホノルル線用にエアバスA380型機、2019年度から国内線用にボーイング787-10型機、2021年度に長距離国際線用として777-9の受領を予定している。

「自然が見せる瞬間の美しさ活かす」

 隈氏は「ラウンジは最高のくつろぎを与え、最高のおもてなしの空間でなければならない」とし、「『積み重ねた時間ときらめきの瞬間の融合』が、一期一会の本質。自然が見せてくれる瞬間の美しさをラウンジに活かしたい」と述べた。

ANAの新千歳空港国内線ラウンジの完成予想模型=17年2月21日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 受付の天井には翼をイメージした形状を取り入れ、光の演出にこだわった。カウンターにはしっかりした質感の白木を使用する。玄関は大空をイメージし、手すきでしっかりしたテクスチャの和紙を使用することで、雲間を抜けるようなアプローチに仕上げる。

 隈氏は「北海道らしい、透明感のある“瞬間”を体験してもらいたい」と語った。

羽田「見極めてから」

 篠辺社長は隈氏との協業について、「1年半くらい前に食事をしたときに『いっしょにやりませんか?』ということになった」とし、リニューアルのスケジュールなどを考慮し、国内ラウンジから着手することになったと述べた。

 自身を「飛行機のヘビーユーザー」と語る隈氏は、今後の機内プロダクト監修についても、自身のアイデアを具現化していきたい様子で述べた。

 2018年度以降は福岡と伊丹、那覇でも国内線ラウンジをリニューアルする。そのほかの空港でのリニューアルについて篠辺社長は「空港そのもののリニューアル計画に当てはめて実行する。二度手間は避けたい」と語った。

 羽田空港への導入は「(ANAが使用する)国内線第2ターミナルと国際線ターミナルとの関係で、さまざまな話しがある。それを見極めてから」とし、「今の段階では『可能性がある』としか言えない」と明言を避けた。

 羽田空港の国際線ターミナル運営を手掛ける東京国際空港ターミナル(TIAT)は、2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックに向け、夏ダイヤが始まる同年3月末までに、第2ターミナルの一部を国際線に転用する姿勢を示している。

ANAの新千歳空港国内線ラウンジ受付の完成予想デザイン(同社提供)

ANAの新千歳空港国内線ラウンジ玄関の完成予想デザイン(同社提供)

関連リンク
全日本空輸
隈研吾建築都市設計事務所

写真特集・ANAスイートラウンジ新千歳空港
天井は翼イメージ(17年10月1日)

写真特集・ANAラウンジ新千歳空港
天然素材と開放感ある座席配置(17年10月1日)

ANAのラウンジ
ANA、伊丹空港に最上級ラウンジ ダイヤ会員向け、焼きたてワッフルも(15年11月3日)
ANA、那覇空港に最上級「スイートラウンジ」 専用保安検査場も(14年12月11日)

他社のラウンジ
JAL、那覇サクララウンジ刷新 28日オープン(17年2月17日)
JAL、バンコクのサクララウンジ刷新 シャワー増設、3月から(17年2月13日)
JAL、上海浦東のラウンジ刷新 1つ星レストラン料理も(16年10月21日)
JAL、伊丹に最上級ラウンジ 特製カレーパン提供(16年10月13日)
JAL、セントレアのサクララウンジ刷新 CoCo壱番屋カレーも(16年9月1日)
JAL、新千歳に最上位ラウンジ 滑走路を一望、29日新装開業(16年6月27日)
JAL、成田のサクララウンジ刷新 ゆったりスペースで車いす用動線確保(16年3月30日)
キャセイ、ヒースロー空港ラウンジ刷新 ファースト・ビジネスエリア区別(16年12月3日)
成田空港、離着陸見える直営ラウンジ 第1ターミナルにオープン(16年10月15日)

ANAが導入する新機材
【スクープ】ANA、A380を成田投入へ 羽田就航見送り、ホノルル線(16年10月24日)
ANA、A380にファーストクラス 成田・羽田19年春就航へ(16年1月30日)
ANA、787-10正式発注 最大サイズの787、19年度から国内線に(15年3月28日)
ANA、東京五輪で新ビジネスクラスも 777Xはシート刷新(16年6月4日)
ANA、777-9XとA321neoなど70機正式発注 16年度から受領(14年7月31日)

羽田第2ターミナル国際線転用関連
羽田第2ターミナルの国際線転用、20年3月までに実施 TIATが運用(16年11月24日)
ANA篠辺社長、羽田2タミへの国際線就航「有力な選択肢」(16年10月30日)