業績, 機体 — 2016年10月3日 08:57 JST

川崎重工、16年4-9月期50億円の最終赤字へ 円高と船舶不振

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 川崎重工業(7012)は9月30日、2016年4-9月期連結決算で純損益が50億円の赤字(前年同期は268億7800万円の黒字)になる見通しだと発表した。前回7月29日発表の業績見通しから、195億円下方修正した。

16年4-9月期と17年3月期通期の業績予想を下方修正した川崎重工=15年3月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 売上高は200億円下方修正し6800億円(前年同期比4.0%減)、営業損益は180億円下方修正となる40億円の黒字(前年同期は423億500万円の黒字)、経常損益は280億円下方修正し60億円の赤字(同402億9200万円の黒字)を見込む。

 下方修正の理由について、川崎重工では今年度初めからの急激な円高をはじめとする為替変動、船舶海洋事業の損益悪化を挙げている。今回の業績予想での想定為替レートは、1ドル102円、1ユーロ114円。

 船舶海洋事業については、事業の継続を含めて検討。2016年度末を目途に結論を公表する。現在受注済みの船舶については、2019年半ばまでに引き渡す。

 2017年3月期通期の業績予想も大幅に引き下げる。純利益は前回発表を325億円下回る165億円(前期比64.2%減)、売上高は600億円下方修正し1兆5100億円(同2.0%減)、営業利益は360億円下方修正し340億円(同64.6%減)、経常利益は440億円下方修正し250億円(同73.2%減)とした。

 配当については、中間配当を1株4円(前回予想は1株4円)、期末配当は1株2円(同1株6円)に引き下げる。

 川崎重工では、業績悪化と年間配当予想額の引き下げに伴い、役員報酬の自主返上を実施する予定。

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