エンブラエルは、オーストリア空軍向け多目的中型輸送機C-390「ミレニアム」の製造を正式に開始した。

オーストリア空軍向けエンブラエルC-390のイメージ(同社提供)
初号機の製造はブラジルのサンパウロ州ガビアン・ペイショットで構造組立からスタート。式典にはオーストリア政府代表団も出席した。
オーストリアは2023年9月に、C-130Kの後継機としてC-390を選定。発注時の発表によると、3機運用しているC-130Kを置き換えることから、全4機のうち3機が確定発注、1機がオプションを計画しており、初受領は最短で2026年を予定している。
最大ペイロードは26トン、航続距離は26トン搭載時が2000キロ(1080海里)、フェリー時が6241キロ(3370海里)、最高巡航速度はマッハ0.80(470ノット)。貨物や物資、部隊の輸送、捜索救助など、多目的に運用できる。ロッキード・マーチンのターボプロップ戦術輸送機C-130「ハーキュリーズ」の置き換えなどで採用が進んでいる。
ブラジルとポルトガルは空中給油・輸送機のKC-390、ハンガリーとオランダ、オーストリア、チェコ、韓国、11月に選定したスウェーデンは続いて開発された輸送機のC-390を選定。2024年12月には、匿名顧客がC-390を2機発注した。

ブラジル空軍のKC-390の機内=24年6月18日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

オーストリア政府代表団を招いて開催されたC-390製造開始式典(エンブラエル提供)

製造を開始したC390のオーストリア政府とエンブラエルの関係者(同社提供)
関連リンク
Bundesministerium für Landesverteidigung
Embraer Defense & Security
最新動向
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C-390解説
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チェコやスウェーデンがC-390発注
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C-390
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