エアライン, ボーイング, 機体 — 2014年8月4日 16:28 JST

ANA、787-9世界初の旅客飛行 ケネディ駐日大使「日米連携のシンボル」

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 全日本空輸(ANA/NH)は8月4日、ボーイング787-9型機の同社向け初号機(登録番号JA830A)で遊覧フライトを実施した。日本初受領を記念したもので、787-9による旅客を乗せたフライトは世界で初めて。

羽田を出発するANAの787-9初号機=8月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

787-9について「日米連携のシンボル」と語るケネディ米駐日大使=8月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 同機は羽田発富士山経由羽田行きのNH2051便として、日本と米国の小学生ら招待客171人を乗せて、羽田空港を午後1時24分に出発。富士山から名古屋、京都、宮津、琵琶湖、東京ディズニーランド上空を経て、約2時間後の午後3時27分に羽田へ戻った。

 機体中央部には、ANAが2012年にスポンサー契約を結んだ、日米友好関係強化のための官民パートナーシップ「TOMODACHI(トモダチ)イニシアチブ」への支援の一環で、ロゴをラッピング。同機以外にも、米国路線で運航する2機の787-8と1機の777-300ERにも描かれている。

 来賓として出席したキャロライン・ケネディ駐日米国大使は「この飛行機は何が可能かを証明しているだけではなく、日米両国の深く永続する絆を作る上で、日米連携のシンボルでもある」と述べた。

 初号機は国内線仕様で、プレミアムクラス18席、普通席377席の計395席。従来の787-8の国内線仕様機と比べ、60席(プレミアム6席、普通席54席)多く設定した。2号機は今秋に受領予定で、2015年3月末までに国際線仕様機(215席:ビジネス48席、プレミアムエコノミー21席、エコノミー146席)を1機受領する。

 ANAの787-9はエンジンに英ロールス・ロイス製トレント1000を採用。胴体が前方と後方でそれぞれ3.05メートル、計6.1メートル長くなり、航続距離を300海里(555キロメール)延長しながらも、燃費は国内線で現在主力の767-300ERよりも23%の向上を見込む。座席数と貨物搭載量が787-8と比べて約1.2倍に増えることで、運航コストが低減し、ANAの中核機材となる。

 8月7日からは国内線定期便に就航。羽田-福岡線、伊丹線、松山線に投入する。

*別途787-9の写真特集を掲載します。

787-8(奥)と並ぶ787-9初号機=8月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田を離陸する羽田行きNH2051便の787-9=8月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

富士山へ向かう羽NH2051便の787-9=8月4日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

関連リンク
全日本空輸
TOMODACHIイニシアチブ

ANA、787-9を8月7日から羽田-福岡線投入 松山、伊丹も(14年7月31日)
ANA、787-9羽田到着 座席数と貨物量1.2倍に(14年7月30日)
戦闘機のように急上昇するボーイング787-9 写真特集・ファンボロー2014展示飛行(終)(14年7月28日)

【お知らせ】
タイトルを変更しました。(2014年8月4日 21:07 JST)