エアライン — 2013年9月29日 13:10 JST

ANA、ファーストクラスのワイン選定会 ソムリエCA「集中力維持が大変」

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 全日本空輸(ANA)が2014年3月から1年間、国際線ファーストクラスとビジネスクラスで提供するワインの選定会が、9月20日と27日の両日都内で行われた。

ファーストクラスのワイン選定に参加したANAのソムリエ資格を持つ客室乗務員ら=9月27日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

目隠しが施され、提供クラスと銘柄などが記号で記されたワインボトル=9月20日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 選定会には、ワイン界の最高峰資格「マスター・オブ・ワイン」を持つANA機内ワインアドバイザーのネッド・グッドウィン氏やANAでソムリエ資格を持つ客室乗務員、ANAで機内食などサービスを企画する部門の担当者ら、両日合わせて約30人が参加した。

 書類選考を行う1次審査でファーストとビジネス両クラス合わせて1950本を審査。225本に絞り込んで、選定会を開催した。会場ではワインの種類や産地ごとに、8本ずつ目隠ししたワインが用意され、選定会1日目の20日はビジネスクラス、2日目の27日はファーストクラスのワインのテイスティングが行われた。

 今後審査結果を集計し、ファーストクラス15種類、ビジネスクラス13種類の計28種類のワインが選ばれる。

 機内用ワインを輸入する全日空商事によると、2012年はワインが不作だったことや、中国や中東勢の買い付けが激しくなっており、求めるレベルのワインを入手するのに苦労したという。

 選定会に参加した客室乗務員は、ANAグループ約6000人のうち、ソムリエ資格を持つ約200人の中から選ばれた。地上と機内では味覚が異なるため、機内で感じやすい苦みや渋みを考慮したり、機内食に合うものを選ぶよう心がけて選定していた。

 客室乗務員の中からは両日とも3人1組、計6人が参加。朝から晩まで、1日中ワインを飲み続けられることをうらやむ声もあるという。選定会後に尋ねると、「ソムリエ資格の試験と比べて選び抜かれたワインが揃っている分、わずかな違いを把握するのに苦労した。評価が狂わないよう、集中力を保つのも難しかった」と感想を述べ、採点しながらワインを飲み続けることは、想像以上に大変だったようだ。

ワインの香りを確かめる客室乗務員=9月27日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

ファーストクラスの選定会に運び込まれたワイン=9月27日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

選定用ワインを注いだグラスを手に自席へ戻る客室乗務員=9月27日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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