エアライン — 2013年2月25日 20:58 JST

ANA、スマホ300台を羽田グランドスタッフに導入 現場が発案

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 全日本空輸(ANA、9202)は2月26日から、羽田空港の搭乗ゲート付近などで旅客サービスを担当するグランドスタッフ(GS)の業務連絡ツールとして、NTTドコモ(9437)のスマートフォン300台を導入する。国内線200台と国際線100台で、業務効率の改善や顧客サービスの品質を向上するほか、運営コスト削減にもつなげる。

従来の無線機とスマートフォンの違い(ANAの資料から)

 これまでGSが乗客の誘導やスタッフ間の連絡を行う際は小型無線機を利用していたが、ひとりが電波を使用している間はほかの人が交信できなかった。運航情報や出発便の情報も、従来は空港内の業務用端末から得ており、手元ですぐに確認することが難しかった。

 スマートフォンの導入により、最大200人の同時通話が行えるドコモのサービス「ボイスミーティング」を活用して複数スタッフが同時通話できるようになるほか、業務用端末から得ていた運航情報なども文字や画像で送受信が行えるようになる。また、スマートフォン上のアプリケーションを利用することで、乗客から到着地の交通情報や空港内の情報などを尋ねられた際も、その場で情報提供が可能だ。

 ANAによると、これまで数種類の端末を用いた試験導入を羽田で行ってきた結果、ドコモのシステムを採用することになったという。スマートフォンの導入はGSからの発案で始まった業務改善で、新千歳や伊丹など他の混雑空港からも導入要望があり、羽田での運用実績を見て検討を進める。

 羽田には旅客サービス業務に従事するANAのGSが国内線約600人、国際線約400人の約1000人おり、交代制で業務に就いている。

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