エアバス, エアライン, 機体 — 2017年5月24日 14:00 JST

バニラエア、新ブランディング策定 機体に掲出、サービス向上狙う

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 バニラエア(VNL/JW)は、新ブランディング「Creating New Sky Experience.」を策定し展開している。今後2年程度で保有する機体すべてに、スローガンを塗装する。5月24日には報道関係者に、塗装初号機を公開した。

新ブランディング「Creating New Sky Experience.」を塗装したバニラエアのA320=17年5月24日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

機内誌と機内食刷新でサービス向上

バニラエアオリジナル弁当“彩”(同社提供)

 新ブランディングは、山室美緒子副社長と商品開発部の小島一哲部長、同部でアートディレクターを務める山崎彩さん(「崎」のつくり部分、「大」が「立」)の3人を軸とし策定した。

 低運賃での提供や地域活性化を盛り込んだ「経営理念」や、LCCとして一番の運航品質や成田発LCCの一番を目指す「ビジョン」、日本のLCCとして新しい事柄に挑戦する「行動指針」を、役員を中心に策定。これらをベースに各部署からメンバーを集めた社内委員会を立ち上げ、横断的に議論を重ねた。

 新ブランディング「Creating New Sky Experience.」はこれらを総合するスローガンで、将来に向けて利用客に提供する「価値」と「約束」を表現。利用客が求めることに気づく力を高め、新たなLCCモデルを作る。

 サービスのリニューアルにも着手し、4月には機内誌を刷新。学研プラスと協力し、「VANILLA PRESS」を創刊した。機内食もリニューアルし、顧客満足度の向上を狙う。利用客からの要望が高かったバニラアイスの販売や、月替わりのホットミールの提供のほか、9マスに区切った弁当箱に、彩り豊かなおかずを詰めた“SNS映え”するオリジナル弁当を用意することで、SNSを多用する「好奇心旺盛で、フットワークが軽い層」へのアプローチを強化する。

 また、ポイントプログラムの導入も予定し、多頻度利用客の獲得を狙う。

新ブランディングを策定した(左から)バニラエア商品開発部の山崎さん、山室副社長、商品開発部の小島部長=17年5月24日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

2年でスローガン塗装完了

 バニラエアは現在、エアバスA320型機を12機導入している。今後、保有するすべての機体にスローガンを塗装する。スローガンは機体ロゴ「Vanilla Air」の脇に塗装し、現在は1機のみ塗装を終えている。導入初号機となったのは同社1号機(登録番号JA01VA)で、4月のゴールデンウィーク前に運航を開始している。

 バニラエアの親会社、ANAホールディングス(9202)が出資する整備会社MROジャパンが、伊丹空港に構える格納庫でのCチェック(重整備)時に、塗装を進める。

 2017年度は3機のA320を受領する予定で、8月に受領する13号機(JA13VA)はスローガンのない従来塗装となる。年度内に受領する14号機(JA14VA)と15号機(JA15VA)は、スローガンのある機体を受領する。

新ブランディング「Creating New Sky Experience.」を塗装したバニラエアのA320=17年5月24日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

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