エアライン, 機体, 空港 — 2016年5月16日 15:05 JST

JAL、山形空港からサクランボ 6年ぶり航空貨物、最盛期限定

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 日本航空(JAL/JL、9201)は5月16日、山形空港で航空貨物の取り扱いを期間限定で実施すると発表した。県の名産品、サクランボが最盛期を迎える6月10日から7月10日まで取り扱う。同空港での航空貨物取り扱いは、2010年以来6年ぶり。

山形空港で航空貨物を期間限定で取り扱うジェイエア=15年9月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 受け付けるのはサクランボを含めた一般貨物のみで、危険物や動物などの特殊貨物は受け付けない。山形空港内のJAL搭乗カウンターで受け付ける。前日までに予約する必要がある。これまでの受託手荷物とは異なり、利用客がともに移動する必要はなく、貨物単体で移動することができる。

 対象便は、JALグループのジェイエア(JAR/XM)が運航する山形を出発する羽田行きと伊丹行き。1日2便の羽田行きはエンブラエル170(E170)型機で、3便の伊丹行きはE170とボンバルディアCRJ200型機で運航する。

 山形空港では、2010年のJAL破綻前までは航空貨物を取り扱っていた。破綻以降は機材の小型化や貨物上屋の廃止などにより、取り扱いを停止している。廃止以降、首都圏への貨物運送は陸送のほか、県北部の庄内空港からの羽田便を利用している。関西圏に輸送する場合は、仙台空港に陸送し、伊丹行きの便で空輸するなどの方法が取られている。

 山形県はサクランボの出荷量日本一を誇る。2009年には、全国で1万4700トンのサクランボが出荷され、うち、ブランド品種として有名な「佐藤錦」を含む1万600トン(72.1%)が山形県産。山形空港がある東根市は栽培面積や収穫量、出荷量ともに県内1位となっている。

 佐藤錦は東根市が原産。1922(大正11)年に佐藤栄助氏が栽培に成功し、1928(昭和3)年に命名した。

 サクランボは6月中旬から7月上旬までに出荷のピークを迎える。サクランボは傷みやすく、収穫当日の朝に出荷する必要がある。

 JALは国土交通省の羽田発着枠政策コンテストで発着枠配分を受け、2014年3月から羽田-山形線の運航を開始。同路線はジェイエアが運航している。

運航スケジュール
山形→羽田
JL174 山形(08:50)→羽田(09:55)
JL178 山形(19:00)→羽田(20:05)

山形→伊丹
JL2234 山形(09:40)→伊丹(11:00)
JL2236 山形(15:05)→伊丹(16:25)
JL2238 山形(18:05)→伊丹(19:25)
*運航機材はE170。JL2236便はCRJ200

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