エアライン, 企業, 空港 — 2015年8月18日 13:15 JST

JAL、グラハン熱中症対策の実証実験 特殊ウェアで心拍数測定

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 日本航空(JAL/JL、9201)は8月17日、NTTコミュニケーションズと東レ(3402)と協働で、IoT(Internet of Things、モノのインターネット)を活用した実証実験を開始すると発表した。那覇空港のグランドハンドリング(地上支援)作業者が特殊素材でできたウェアを着て、心拍数などを解析。作業者の体調管理や安全確保に努め、屋外作業者の快適な労働環境の整備を目指す。

実証実験のイメージ図(JALの資料から)

実証実験で使用する「hitoe」(JALの資料から)

 実証実験で使用するのは、着るだけで心拍数・心電波形などの生体情報を取得できる機能素材「hitoe(ヒトエ)」。東レとNTT(9432)が開発した。hitoeに付けられたトランスミッターからスマートフォンを通じ、NTTコムの安全管理システムにデータを送信。JALのオフィスで各作業員の状態をモニタリングする。

 hitoeはナノファイバー生地に高導電性樹脂をコーティング。生体信号を検出する。hitoeを使用したウェアを着用することで、心拍数や心電波形などを普段の動きの中で計測できる。トランスミッターにはXYZ軸で測定できる三軸加速度センサーを内蔵し、作業者が転倒しているかどうかなども判断できるようになる。

 今後は那覇空港以外でも導入予定。熱ストレス、リラックス度、運動強度、消費エネルギーなど、体調管理を検証する。

 NTTコミュニケーションズと東レは、hitoeを活用した作業者の安全管理サービス実用化に向けて取り組んでいる。JALでは今後、実験結果を踏まえ、導入を検討。東レはさまざまな業界や職種での導入を目指し、15年度中にサービスの事業化を図る。

 現在の地球は、温暖化による影響で気温が上昇している。茨城大学・地球変動適応科学研究機関と国立環境研究所の研究内容によると、今世紀中ごろには熱中症の被害者数が2倍以上になると予測している。空港の地上エリアでは屋外での作業環境がとくに厳しく、作業者の体調管理や安全確保が課題となっている。

 IoTとは、従来のコンピューターや情報通信機器だけでなく、衣服や家電など、世の中の「モノ」に対し通信機能を持たせるもの。ネットワークに接続し、遠隔計測などを実現する。

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