エアバス, 企業, 機体 — 2015年6月16日 08:30 JST

A330neo用エンジン、数週以内に組立開始へ 川重など参画

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 ロールス・ロイスは現地時間6月15日、エアバスA330neoに搭載するエンジン「トレント7000」の組立準備を完了したと発表した。完成部品をモジュールに組み込み、数週間以内に組立を開始する見込み。

A330neoに搭載するトレント7000(ロールス・ロイス提供)

 また、同エンジンのリスク収益分担パートナー(RRSP)として、インダストリア・デ・ターボ・プロパルゾレス(ITP)と川崎重工業(KHI、7012)、三菱重工航空エンジン(MHIAEL)が参画することも発表した。

 ITPはロールス・ロイスとセネル・アエロナウティカ(スペイン)の合弁企業で、低圧タービン(LPT)モジュールの設計や組立を担当する。KHIは同社西神工場(神戸市)で中圧コンプレッサー(IPC)モジュールを製造。MHIAELは燃焼モジュール部品と低圧タービンブレードの全工程を担当する。

 トレント7000は推力6万8000から7万2000ポンド。A330に搭載するトレント700と比較し、燃費は10%向上、ファン・バイパス比は2倍。ノイズを低減した。エンジンの試験は2015年後半を予定している。

 トレント7000を搭載するA330neoは、A330-800neoとA330-900neoの2機種からなる新型の派生機。初号機の引き渡しは2017年10-12月期(第4四半期)を予定している。空力性能を強化するとともに、客室装備も改良。座席あたりの燃費を14%削減し、航続距離も最大400海里(740.8キロ)延びる見込み。

 RRSP方式とはエンジンや補用部品の販売や修理事業など、すべての事業収入を参画シェアに応じて配分を受ける方式。開発や量産、販売費用とリスクは参画シェアに応じて負担する。

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ロールス・ロイス
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