官公庁, 機体, 空港 — 2025年11月25日 11:27 JST

海保無人機シーガーディアン、北九州空港着陸時に滑走路接触

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 北九州空港で11月23日午後6時30分ごろ、海上保安庁の遠隔操縦無人機「シーガーディアン」が着陸する際、滑走路にプロペラなどを接触させるトラブルが発生した。国土交通省航空局(JCAB)は、航空法が定める「航空事故」につながりかねない「重大インシデント」に認定し、運輸安全委員会(JTSB)が24日から調査を始めた。

海上保安庁のシーガーディアン(同庁Xから)

 シーガーディアンが着陸時に、後部のプロペラと垂直尾翼の下側が滑走路に接触。4枚あるプロペラは先端が折れ曲がった。シーガーディアンは無人機のため、地上の施設から操縦する。

 シーガーディアンは、米GA-ASI(ジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズ)製で、逆合成開口レーダー(ISAR)イメージングモードを備えたマルチモード海洋表面探査レーダー、AIS(自動船舶識別装置)情報の受信機、光学カメラと赤外線カメラを搭載した高精細のフルモーションビデオセンサーなどで構成。これらのセンサー技術を活用することで、数千平方海里上の船舶情報をリアルタイムで検出・識別できる。

 海保は2022年から海上自衛隊八戸航空基地を拠点に運用を始め、2023年5月から3機体制になった。今年1月からは北九州空港へ拠点を移し、5機体制にする。

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海上保安庁
MQ-9B SeaGuardian(GA-ASI)
General Atomics Aeronautical Systems

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