官公庁, 機体 — 2025年11月23日 18:12 JST

GA-ASI、海保無人機「シーガーディアン」パイロット募集 北九州勤務

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 米GA-ASI(ジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズ)は、福岡県北九州市に勤務するUAV(滞空型無人機)のパイロットを募集している。2026年3月1日までに勤務を始められることが条件となる。北九州空港を拠点とする海上保安庁の遠隔操縦無人機「シーガーディアン」を操縦するとみられる。

海上保安庁のMQ-9B「シーガーディアン」(GA-ASI提供)

 業務内容は、任務の計画や実施、ブリーフィングとデブリーフィング、搭乗員資源管理、安全管理など、地上と飛行の両面にわたる運用業務を含む。無人機の操縦業務に加え、工学試験や飛行試験、デモンストレーション飛行を想定した所定の操縦操作も担当する。また、機体のペイロード運用や訓練業務の支援、顧客対応のための飛行イベントやデモフライトも担う。

 採用条件は、日本国籍保持者で国土交通省航空局(JCAB)の商業用操縦士証明(単発ターボプロップ、計器飛行証明付き)を保有していること。原則として4年制の技術系学位か専門学校卒業に相当する教育を修了し、UAV運用または航空分野で6カ月以上の経験が必要となる。操縦経験はPIC(操縦責任者)として300時間以上を要件とし、英語による訓練受講に支障のない語学力が求められる。UAVや航空分野での職務経験や軍での経験は、学歴要件の代わりとして認められる場合がある。FAAクラスII相当の航空身体検査資格の取得が可能であることも条件の一つとなっている。

 フルタイムの時給制で、勤務地でのオンサイト勤務が基本。必要に応じて出張や長時間勤務の可能性もある。コンピュータ操作やチームでの業務遂行能力も重視される。応募者には、GAグローバルジャパンや関連プログラムの標準作業手順や貿易管理関連の法令遵守も求められる。

 GA-ASIが製造するMQ-9B「シーガーディアン」は、日本では海保と海上自衛隊が導入を進めている。海保は2022年から海上自衛隊八戸航空基地を拠点に運用を始め、今年度から北九州空港を拠点に全5機体制とする計画。海自は無人偵察機としての活用を見据え、鹿児島県の鹿屋航空基地と青森県の八戸航空基地への配備を進める方針を示している。

関連リンク
Careers(General Atomics)
海上保安庁
MQ-9B SeaGuardian(GA-ASI)
General Atomics Aeronautical Systems

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