エアライン — 2025年10月1日 15:55 JST

ANA、26年度入社の内定式　井上社長「よくぞ選んでいただいた」

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　全日本空輸（ANA/NH）は10月1日、2026年度に入社する新入社員の内定式を東京ビッグサイトで開いた。1日は企業の採用内定解禁日で、内定者は昨年から143人増えて819人。新型コロナ流行前の2019年度は約880人で、コロナ前の水準近くまで回復した。

ANAの内定式で入社後の意気込みを記した色紙を手にする客室乗務職の内定者たち＝25年10月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

　内定者の職種は、旧総合職の「グローバルスタッフ職」と自社養成パイロット訓練生の「運航乗務職」、客室乗務員の「客室乗務職」、障がい者採用の「エキスパートスタッフ職」。内定者たちは会場で配られた色紙に、入社にあたっての意気込みをしたためていた。職種ごとの実数は公表していないが、客室乗務員は7-8割でもっとも多く、グローバルスタッフ職が2割弱、運航乗務職が1割強、エキスパートスタッフ職は数人だという。

　コロナ前のANAは、各社が調査する就職人気ランキングで上位に入っていたが、コロナ後は順位を落とした。ANAの井上慎一社長は内定者に対し、「みなさんよくぞ、ANAを選んでいただいた」と語りかけ、喜びをあらわにした。

ANAの内定式であいさつする井上社長＝25年10月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

ANAの内定式であいさつする井上社長＝25年10月1日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

　ANAは2024年12月から今年2月にかけて、羽田－ミラノ、ストックホルム、イスタンブールの欧州3路線を相次いで開設。ANAを傘下に持つANAホールディングス（ANAHD、9202）が「空飛ぶクルマ」と呼ばれるeVTOL（電動垂直離着陸機）の実用化を目指している。井上社長は「世界で勝ちに行くフェーズに入っている」と現状を説明し、「世界で勝ちに行くには『人の力』が重要。皆さんがこれからのANAを作っていく最も重要な原動力となる」と語りかけた。

　客室乗務職の水谷咲良さん（22）は「搭乗されるお客さまの1人ひとりに寄り添う客室乗務員になりたい」と抱負を述べた。運航乗務職の永山遼真さん（25）は、ANAへの内定について「うれしい気持ちと覚悟」と話し、身を引き締めた。グローバルスタッフ職の伊藤黎さん（24）は「ANAの社員になるのを実感し、身が引き締まる」と話した。

　内定式後、井上社長は内定者を「ANAの未来を作る人たちをお迎えした」とし、「私たちの価値観と同じものを持っていただきたい」と期待を寄せた。