エアライン — 2025年6月11日 15:30 JST

ジェットスター・アジア航空、7/31で運航終了 コスト上昇・競争激化で

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 カンタス航空(QFA/QF)を中核とするカンタスグループは現地時間6月11日、傘下LCCのジェットスター・グループのうちシンガポールを拠点とするジェットスター・アジア航空(JSA/3K)を、7月31日の運航を最後に閉鎖すると発表した。コスト上昇や競争激化などによるもので、最終日までの7週間は規模を縮小して運航を続ける。ジェットスター航空(JST/JQ)とジェットスター・ジャパン(JJP/GK)には影響がなく、2社は運航を継続する。

7月末で運航を終了するジェットスター・アジア航空=17年11月 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 今回の閉鎖で影響を受けるのは、ジェットスター・アジアが運航するアジア域内の16路線のみ。ジェットスター・アジアが同日発表した声明によると「仕入先のコスト、空港使用料、運賃の高騰に加え、便数の増加や域内競争の激化といった課題を抱えていた」という。同社はコスト上昇が当面続くと予測されることから「ビジネスモデルの基本である低運賃を提供する能力に、持続不可能な圧力をかけている」と説明した。

 運航終了で影響が出る便の利用者には、全額払い戻しや代替便の手配などで対応。8月1日以降の便を予約した利用者には全額払い戻す。

 同社は現在、エアバスA320型機(1クラス180席)を13機保有。閉鎖後の機材はカンタスグループへ移管し、豪州とニュージーランドで運航を続ける。500人以上いる従業員には解雇手当を支給し、転職を支援する。カンタスグループ内での雇用機会を「可能な限り」(同社)提供するほか、シンガポールの航空他社やパートナーへの転籍などをサポートする。

 ジェットスター・アジア航空は、シンガポールのチャンギ空港を拠点とし、2004年12月13日に就航。これまでに5000万人以上が利用した。

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