エアライン — 2025年5月30日 14:20 JST

JAL、障がい者にQ&A形式のハンドブック 不安解消で旅行後押し

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 日本航空(JAL/JL、9201)は5月30日、旅への不安を感じる人向けのハンドブックの提供を6月1日から始めると発表した。すべての人が利用しやすくする「アクセシビリティ」向上の一環で、JALが業務提携し、アートを通じて障がい者の社会進出を進めているヘラルボニー(盛岡市)と共同で制作した。

JALが提供するハンドブック『Beyond Guide』(同社提供)

 提供するハンドブック『Beyond Guide』では、搭乗への事前情報や困りごとへの対応をQ&A形式で紹介。搭乗前の事前準備や空港・機内での過ごし方など、旅への不安を感じる人々の声をもとにまとめた。PDFで用意するほか、紙媒体での提供も予定する。

JALが提供するハンドブック『Beyond Guide』(同社提供)

ベスト方式に刷新したJALの「上体固定用補助ベルト」(同社サイトから)

 このほか、搭乗時に座位が保ちにくい乗客に提供する「上体固定用補助ベルト」を刷新。従来の帯式からベスト方式に変更したことで、背もたれごと座席に上体を固定し、安定した状態で着席できるようになった。新しい補助ベルトは5月末から提供する。

 日本では約10人に1人が何らかの障がいがあるとされており、ヘラルボニーの調査によると、知的障がいや発達障がいのある家族の約3-4割が、飛行機を含む公共交通機関の利用に不安を感じていると回答。長時間の待機や突然のパニック、ルールや流れが分からないなど、不安な気持ちから、飛行機での旅行を断念するケースが少なくないという。

 今回のハンドブックにより「自分にも旅ができるかも」と考える障がい者を後押し、「行けないかも」を「行ってみよう」に変えるきっかけ作りにしたい考え。

関連リンク
日本航空
ヘラルボニー
Beyond Guide(PDF)
座位が保ちにくいお客さま(JAL)

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