日本航空(JAL/JL、9201)とJA全農ミートフーズ(東京・港区)、岐阜・飛騨市の3者は5月22日、国際線の乗客を対象としたA5ランクの和牛販売サービス「JAL和牛お土産サービス」で、新たに飛騨牛の取り扱いを始めると発表した。26日搭乗分から提供する。同サービス羽田・成田発の米国・シンガポール行きを対象に輸出時に必要な検疫手続きをJALが代行し、訪日客などに現地への土産として売り込みを図る。

「JAL和牛お土産サービス」で取り扱いを始める飛騨牛(同サイトから)
新たに取り扱うのは飛騨牛ロースで、米国行きはブロック、シンガポール行きはステーキ用のほか、しゃぶしゃぶ・すき焼き用のスライスを扱う。価格は米国路線のブロック0.7キロが3万2300円から、シンガポール線のステーキ用とスライスがそれぞれ1.0キロ4万300円から。免税品ではないため、価格には消費税が含まれる。
JAL和牛お土産サービスは、JALとJA全農ミートフーズが2024年10月から始めた新サービスで、現在はJA全農が調達したA5ランクの鹿児島黒牛と北海道和牛を取り扱う。傘下LCCのZIPAIR(ジップエア、TZP/ZG)も導入済みで、米国やアジアからの訪日客や、現地の商談相手などに人気のある和牛の売り込みを強化する。
搭乗便の出発48時間前までに、JALの産直オンラインショップ「SORAKARA OTODOKE」で注文する。出発当日に空港出発ロビーのJAL ABCカウンターで受け取り、手荷物として預けてもらう。手荷物として和牛を持ち出す場合に必要な証明書の取得など、輸出検疫手続きはJALが代行する。また和牛には公的書類を同梱しており、到着空港での輸入検疫も免除となる。
販売チャネルの「SORAKARA OTODOKE」は当初、日本語のみの対応にとどまっていたが、今年3月30日には英語にも対応した販売サイトを開設。訪日客にも和牛の魅力を訴求し、現地への土産としての活用も狙う。

「JAL和牛お土産サービス」で販売する(左から)米国向けブロック、シンガポール向けステーキ、スライス肉=24年10月7日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
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