エアライン, ボーイング, 機体 — 2025年4月18日 12:45 JST

ニュージーランド航空、787-9に新シート レトロフィット26年末までに完了へ

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 ニュージーランド航空(ANZ/NZ)は現地時間4月17日、レトロフィット(換装)を進めていたボーイング787-9型機の換装初号機(登録記号ZK-NZH)が、拠点のオークランドに到着したと発表した。機内を全面的にリニューアルするもので、ビジネスクラスには2人が向かい合わせで座れる新シート「Business Premier Luxe」を設定する。同社が保有する787-9全機が対象で、1機ずつを進め、2026年末までには14機すべてのレトロフィットを終了する見通し。同社によると、787-9を対象とした大規模なレトロフィットは世界初だという。

換装したニュージーランド航空の787-9に導入する新シート「Business Premier Luxe」(同社提供)

 レトロフィット後の新仕様は4クラス272席で、新シート「Luxe」が4席、ビジネスクラスが22席、プレミアムエコノミーが33席、エコノミーが213席。エコノミーのうち13列分は、横一列が平らなソファになるシート「スカイカウチ」となる。

 787-9の座席数は現在2仕様あり、3クラス302席仕様(ビジネス18席、プレミアムエコノミー21席、エコノミー263席)が9機、同275席仕様(ビジネス27席、プレミアムエコノミー33席、エコノミー215席)が5機。換装後はすべて4クラス272席仕様に統一する。

 換装作業は機内の内装が対象で、すべての座席やカーペット、IFE(機内エンターテインメントシステム)のほか、客室とギャレー(厨房設備)を仕切るカーテン、ラバトリー(化粧室)の壁紙なども交換する。作業はシンガポールのSTエンジニアリングで進める。

 レトロフィット初号機となったZK-NZHは換装前は302席仕様で、2024年10月13日にシンガポールへ渡り、半年後の4月16日にオークランドへ戻った。IFEのテストや客室乗務員(CA)の慣熟などを経て、5月中旬の再投入を予定する。2号機(ZK-NZI)はすでに、シンガポールでの作業が進んでいる。年内は7機が新仕様機となる見通し。

 ニュージーランド航空は787-9のローンチカスタマーで、2014年7月に初号機(ZK-NZE)を受領。同社の通常塗装は白をベースに黒いシダの葉をデザインしたものだが、初号機は特別塗装機で、黒を基調に白いシダの葉をあしらっている(関連記事)。

換装したニュージーランド航空の787-9に導入する新シート「Business Premier Luxe」(同社提供)

換装したニュージーランド航空の787-9に導入する新シート「Business Premier Luxe」(同社提供)

換装したニュージーランド航空の787-9に導入するビジネスクラス(同社提供)

換装したニュージーランド航空の787-9に導入するプレミアムエコノミー(同社提供)

換装したニュージーランド航空の787-9に導入するプレミアムエコノミーのIFE(同社提供)

換装したニュージーランド航空の787-9に導入するプレミアムエコノミー(同社提供)

換装したニュージーランド航空の787-9に導入するエコノミー(同社提供)

換装が終了したニュージーランド航空の787-9(同社提供)

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