フジドリームエアラインズ(FDA/JH)は4月15日、退役した緑色の4号機(エンブラエル170〈E170〉型機、旧登録記号JA04FJ)の部品を活用したオリジナルグッズを販売すると発表した。胴体窓枠など機体から取り下ろした部材のほか、加工品なども販売する。いずれも数量限定で、19日から同社ウェブサイトで販売する。

FDA初の退役機となった緑色の4号機=24年3月9日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
オリジナルグッズは6種類で、胴体窓枠、垂直尾翼の中にあるシステムへの点検口「垂直尾翼アクセスパネル」、油圧システムへの点検口「油圧システムアクセスパネル」の3種類は1つずつ、天井のスピーカーを繋ぐコネクターは大きいサイズを5つ、小さいものを2つ用意する。また、翼下のパネルをアップサイクル(作り替え)したキーホルダーは25個販売する。
退役後の機体はすでに解体済みで、このうち前部の頭部パーツと翼端のウイングレットは2024年7月に長野県へ寄贈した。県は、管理する松本空港でのパーツ公開を5月以降に計画。事前抽選制で、応募方法や日程などは今後発表する。
4号機にあたるE170(1クラス76席)は2006年に製造。FDAは2010年に、米リパブリック航空(現リパブリック・エアウェイズ、RPA/YX)から中古機として購入した。2010年1月に経営破綻した日本航空(JAL/JL、9201)が松本空港から撤退し、FDAが松本路線を引き継ぐことになったことから、急きょ調達したのが4号機だった。
同社で運航を開始した2010年10月17日から、最終日の2024年3月9日までの13年4カ月で、飛行時間3万848時間、飛行回数は2万7557フライトサイクルとなった。4号機の機齢は約18年で、通常であれば最初に導入した機体から順次退役となるが、2009年2月受領の初号機(E170、JA01FJ)よりも古い4号機がFDA初の退役機となった(関連記事)。
国土交通省航空局(JCAB)の航空機登録によると、機体解体のため2024年5月7日付で登録を抹消した(関連記事)。

FDAが販売する4号機から取り下ろした胴体窓枠(同社ウェブサイトから)

FDAが販売する4号機から取り下ろした垂直尾翼アクセスパネル(同社ウェブサイトから)

FDAが販売する4号機から取り下ろした油圧システムアクセスパネル(同社ウェブサイトから)

FDAが販売する4号機から取り下ろした大サイズのコネクター(同社ウェブサイトから)

FDAが販売する4号機から取り下ろした小サイズのコネクター(同社ウェブサイトから)

FDAが販売する4号機の翼下パネルから制作したキーホルダー(同社ウェブサイトから)
販売する4号機オリジナルグッズ
胴体窓枠(限定1個):20万円(送料込み)
垂直尾翼アクセスパネル(限定1個):5万5000円(送料込み)
油圧システムアクセスパネル(限定1個):5万5000円(送料込み)
コネクター(大、限定5個):2000円(送料別)
コネクター(小、限定2個):1500円(送料別)
キーホルダー(限定25個):3000円(送料別)
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フジドリームエアラインズ
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