エアライン, ボーイング, 機体, 空港, 解説・コラム — 2023年8月8日 11:30 JST

ZIPAIRの787、7号機が8/10成田到着 ボーイング納入遅延で

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 ZIPAIR(ジップエア、TZP/ZG)のボーイング787-8型機の7号機(登録記号JA851J)が、8月10日朝に成田空港へ到着する見通しだ。5号機(JA850J)に続く2機目の新造機で、当初は7月末までに到着する予定だったが、ボーイングの納入遅延により一部便の発着時間に変更が生じている。

*到着当日の記事はこちら

7号機を近く受領するZIPAIR。写真は成田に到着する同社初の新造機JA850J=23年3月18日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 7号機は、現地時間9日午前3時に米サウスカロライナ州ノースチャールストンをフェリーフライトのJL8101便として出発し、成田には10日午前6時10分に到着を予定している。

 初便は14日の成田発ホノルル行きZG2便を予定。午後7時15分に出発して午前7時50分に到着する。

 座席数は従来と同じ2クラス290席で、フルフラットシートを採用したビジネスクラスにあたる「ZIP Full-Flat(ジップ・フルフラット)」が18席、エコノミークラス「Standard(スタンダード)」が272席となる。2社から選べるエンジンは、米GE製GEnx-1Bを選定している。

 新造機である5号機と7号機は、7カ所あるラバトリー(化粧室)がすべてウォシュレット付き。従来は前方3カ所のみだったが、ボーイングの仕様変更で統一された。

 ZIPAIRは、日本航空(JAL/JL、9201)傘下の中長距離国際線LCC(低コスト航空会社)。今年度(23年度)は7機体制で運航する。7機のうち5機はJALが運航していた初期受領機の改修で、新造機である5号機と7号機はボーイングの品質問題で引き渡しが遅れた。

 2020年に就航する前の計画では、初号機(JA822J)と2号機(JA825J)が改修機、3号機と4号機は新造機を予定していたが、この問題で3号機(JA824J)と4号機(JA826J)も改修機となり、5号機が初の新造機となった。JALの中期経営計画の最終年度となる2025年度には、10機体制を計画している。

 7号機の納入遅延により、7月27日から8月14日にかけて、3路線で計30便の発着時間が変更になり、最大3時間程度の遅れが発生。成田-ホノルルが7月27日から8月12日までの間に8往復16便、成田-マニラ線は7月31日から8月14日までの間に5往復10便、成田-ロサンゼルスは8月1日と8日の2往復4便に、それぞれ影響が出ている。

 現在は成田-バンコク、ソウル(仁川)、ハワイのホノルル、シンガポール、ロサンゼルス、サンノゼ、サンフランシスコ、マニラの国際線8路線を運航。サンフランシスコ線は6月2日、マニラ線は7月1日に就航した。

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