エアライン, 解説・コラム — 2022年2月10日 23:18 JST

ANAHD片野坂社長「スピード上げないと世界に負ける」構造改革の加速求める

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 全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は2月10日、芝田浩二専務が4月1日付で社長に昇格する人事を発表した。代表権のある会長に退く片野坂真哉社長は、事業構造改革のスピードアップを芝田新社長を軸とする新体制に託す考えを示した。

都内で会見するANAホールディングスの片野坂社長(右)と新社長に就任する芝田専務=22年2月10日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

CEATECのANAブースでアバター事業について説明するANAホールディングスの片野坂社長(中央)と客室乗務員を映し出した2体の遠隔コミュニケーションアバター「newme」=19年10月15日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 片野坂社長は「企業は持続的成長が第一だ。(コロナの影響で)小さな会社になって生き残り、雇用を守り、ポストコロナに向けてビジネスモデルを変えていく。創立70周年のタイミングだが、2022年度は確実に黒字化していけると判断した」と、社長交代のタイミングについて説明した。

 ポストコロナに向けた新たな事業領域としては、コロナ前からANAHDが出資しているavatarin(アバターイン、東京・中央区)による遠隔操作ロボットを使った瞬間移動サービス「avatarin(アバターイン)」などのアバター事業、メタバース、ANAとピーチ・アビエーション(APJ/MM)に続く航空事業の「第3ブランド」となる中距離国際線LCCなど、7年間の社長在任中に立ち上げた新規事業を挙げた。

 「私なりに小さな火を付け、炎を点火したような感じ。これらをスピードを上げて実現して欲しい。競争するテーマが決まっているので、スピードを上げないと世界に負けてしまう。ビジネスプランのスピードを上げ、どんどん花を開かせて欲しい」と、新体制に期待を寄せた。

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