エアライン — 2013年8月8日 21:33 JST

ANAの中国線、前年並みに復調 日本出発便は停滞

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 ANAホールディングス(9202)傘下の全日本空輸(ANA)の篠辺修社長は8月8日、昨年9月から尖閣諸島問題の影響を受けている中国路線について、旅客数が前年並みに回復しつつあると述べた。

中国路線の状況を説明するANAの篠辺社長=8月8日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 篠辺社長は、「日本からのツアー需要は伸び悩んでいるが、訪日需要はツアーを含めて、旺盛な状況になっている」と説明。中国路線全体としては「ようやく前年を上回るレベルに近づいてきた」とし、復調傾向にあると語った。

 9日から18日までのお盆期間中の国際線全体の予約状況は、予約者数が前年比1.0%増。このうち、中国路線は7.0%減と、一桁台の減少幅まで回復がみられた。

 また、ボーイング787型機のバッテリートラブルの影響については、ロードファクター(座席利用率、L/F)が「787が飛んでいる路線と平均の値は離れていない」(篠辺社長)とし、影響は出ていないとの見方を示した。6月の運航再開以降、バッテリーで異常は見つかっていないと説明した。

 ANAによると、7月の国内線旅客数の速報値は前年比0.1%減の326万人で、787運航路線では0.7%減と、ほぼ同水準だという。

 787の運航再開により、余裕のなかった機材繰りが改善されつつあることから、延期となっていた成田-シカゴ線の増便を9月1日から行うなど、当初計画に沿った路線展開を進めていく意向を示した。

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