企業, 機体 — 2021年10月19日 13:27 JST

三菱HCキャピタル、水素航空機の米ベンチャーUH2に出資 25年就航視野

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 三菱HCキャピタル(8593)は、米国の水素航空機関連のベンチャー企業ユニバーサル・ハイドロジェン(Universal Hydrogen、UH2社)に出資した。同社とは水素バリューチェーン構築に向けた協業の覚書も締結した。

三菱HCキャピタルが出資したUniversal Hydrogenのウェブサイト

 UH2社は、水素航空機用の水素貯蔵カプセルや水素で駆動するパワートレインの開発を進めている。ICAO(国際民間航空機関)やIATA(国際航空運送協会)が世界的な脱炭素の目標を掲げる中、水素はCO2(二酸化炭素)を排出しないクリーンエネルギーとして注目されており、UH2社は2025年までに水素バリューチェーンを構築し、同社の技術で既存の航空機を改修して水素で飛行する「ゼロ・エミッション機」の商用運航を目指している。

 三菱HCキャピタルは、今回の出資を現地時間10月14日に発表。航空業界の環境負荷低減や持続的な成長に貢献していきたいという。UH2社との協業により、水素ビジネスの知見を深めることで、将来的にはグループ全体で貯蔵や輸送、生産・充填設備、クリーン電力の供給など、水素バリューチェーンへの参画や支援を視野に入れている。

 同社は三菱UFJリースと日立キャピタルが統合し、今年4月に発足した。統合前から航空機や航空機エンジンなど、航空業界のファイナンスを手掛けている。

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三菱HCキャピタル
Universal Hydrogen

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