エアライン, ボーイング, 機体, 解説・コラム — 2021年2月6日 07:15 JST

JAL、国内線クラスJに”フルフラットシート” 777退役まで2年限定

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 日本航空(JAL/JL、9201)は、これまで中距離国際線に投入していたボーイング777-200ER型機を、早ければ3月から国内線に転用する。就航から約20年が経過し、燃費の良い787-9などへ置き換えを進めており、3月末までに国際線から全機退役させて5機を国内線に転用。その後、2023年3月末までに777-200ER以外も含めた国内線用777全13機を退役させる。777-200ERを国内線で運航する期間が約2年間と短いことから、ビジネスクラスのフルフラットシートはそのまま国内線の中間クラス「クラスJ」として運用する。緊急事態宣言の解除後は、ちょっとぜいたくな旅が楽しめそうだ。

国内線転用後はクラスJとして運用するJALの777-200ERのビジネスクラスシート「スカイスイートIII」=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JALの777-200ER初の退役機JA704J=20年7月1日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 JALはマクドネル・ダグラス(現ボーイング)MD-11型機の後継機として、777-200ERを2002年から11機導入し、東南アジアやハワイなど中距離国際線を中心に投入。初の退役機(登録記号JA704J)が2020年7月1日に羽田から売却先の米国へ向かい、これまでに3機(JA704J-706J)が日本を離れている。

 就航時の座席数は3クラス236席で、ビジネス42席とプレミアムエコノミー40席、エコノミー154席。その後2クラス312席仕様(ビジネス26席、エコノミー286席)も登場した。国内線に転用後は、普通席にプラス1000円で乗れるクラスJとしてビジネスクラスのエリアを販売し、国内線でフルフラットシートを体験できる。

 ビジネスクラスのシートは2016年6月に登場した「スカイスイートIII」で、横1列4席の1-2-1席配列。フルフラットシートを斜めに配置するヘリンボーン配列をJALでは初採用し、全席から通路へアクセスできる。

国内線転用後はクラスJとして運用する「スカイスイートIII」のベッドポジション=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 これまでも国際線仕様機が機材繰りで国内線を飛ぶことはあったが、機内インターネット接続サービスや機内エンターテインメントシステムは使えなかった。今回はこれらを利用できるように改修する。国内線で777は羽田発着の幹線に投入されており、片道約2時間の福岡や3時間の那覇などに777-200ERを投入するとみられる。

 全日本空輸(ANA/NH)も、787-8の中距離国際線仕様機(2クラス240席:ビジネス42席、エコノミー198席)の一部を羽田-福岡線などに投入。機内インターネット接続サービスを利用できるようにしており、ビジネスクラスを国内線上級クラス「プレミアムクラス」として販売しているが、シートはフルフラットタイプではなく、ほぼ水平になるライフラットシート「ANAビジネス・クレードル」となる。

ANAの787-8中距離国際線仕様機のビジネスクラス=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ANAの787-8の国内線仕様機はプレミアムクラスが12席で、国際線仕様機は座席数が3.5倍に増えるが、便によっては満席になっており、人気のほどがうかがえる。2月6日の羽田-那覇線の場合、普通席とプレミアムクラスの差額は空席連動型運賃「フレックス」を基準にすると7000円から1万6800円の間となる。JALの国内線でプレミアムクラスに相当するのは「ファーストクラス」で、両社とも機内食か軽食を時間帯により提供している。

 今回のJALの777-200ERはクラスJで機内食提供はないものの、普通席プラス1000円で国際線のフルフラットシートを体験できることから人気を集めそうだ。

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【お知らせ】
2クラス仕様の座席数を追記しました。(21年2月6日 16:33 JST)