空港 — 2020年4月29日 09:30 JST

成田B滑走路、再開めど立たず 新型コロナで需要激減

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 成田空港を運営する成田国際空港会社(NAA)の田村明比古社長は4月28日、中国から拡散した新型コロナウイルスの影響で発着が激減していることにより閉鎖しているB滑走路と一部ターミナルについて、再開のめどが立っていないとの認識を示した。

B滑走路に着陸する機内から見た成田空港=PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 新型コロナウイルスの影響により、航空各社は国内・国際線ともに減便。この影響により成田空港の発着回数と旅客数が大幅に減少している。空港は公共インフラであることから、縮小した体制でも空港機能の確保・維持が必要で、4月12日から2本ある滑走路のうちB滑走路を閉鎖し、20日からは第1ターミナル(T1)と第2ターミナル(T2)の一部施設も閉鎖している。

 田村社長は「(NAAは)感染拡大防止のために体制を縮小する一方、空港としての機能を維持しなければならない」と述べ、施設の一部閉鎖が最善との認識を示した。新型コロナの影響が縮小しない限り、「今の状況を続けるしかない。再開のめどは見えていない」と語った。

 新型コロナの影響を「第2次世界大戦後、最大の危機」と表現した田村社長は、施設閉鎖について「踏み切らざるを得なかった」とし、関係者に理解を求めた。

 安倍晋三首相は4月11日に、当時緊急事態宣言を出していた7都府県のすべての企業に対し、出勤者を7割減らすように要請。これを受け、NAAは同日から社員の輪番勤務を開始した。会社以外で働く「テレワーク」も導入し、現在は出勤者を7割から8割程度削減している。

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