エアライン, 空港 — 2020年3月27日 11:15 JST

成田空港、賃料減免や着陸料支払猶予100億円 航空会社やテナント支援

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 成田空港を運営する成田国際空港会社(NAA)の田村明比古社長は3月26日、中国から拡散した新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で売上が大幅に落ち込んでいる航空会社やターミナルのテナントに対し、賃料などの減免20億円と着陸料などの支払い猶予80億円の総額100億円の緊急措置を今月から実施することを明らかにした。

航空会社やテナントの緊急支援策を発表するNAAの田村社長=20年3月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 減免対象は、航空会社やテナントの事務室やカウンター、旅客手荷物取扱施設、PBB(搭乗橋)などの使用料や、構内営業料。これら料金の20%相当額を3カ月分減免する。

 支払い猶予は、着陸料や停留料などが対象。田村社長は「減免は難しいが、航空会社のキャッシュフロー改善を支援する観点から、3カ月間支払いを猶予する」と語った。

 NAAによると、同様の支援策でこれまでの最高額は減免15億円。2001年に米国で起きた9.11同時多発テロ後の支援だったという。田村社長は「過去にもイベントが生じて支援したことはあるが、キャッシュフロー支援を含めると過去最大規模になる」と述べた。

 また、成田や関西、中部、仙台など国内の民営化空港は、国土交通省に対して空港への支援を要請。「当社も便数や利用者数減少で厳しい経営環境。航空会社が大変だが、空港も大変だということをわかっていただきたい」(田村社長)と、支援を要請した背景にふれた。

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