エアライン — 2018年11月9日 19:19 JST

ANAウイングス、飲酒機長を諭旨退職

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 ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下で地方路線を担うANAウイングス(AKX/EH)の40代男性機長が飲酒により体調不良となり、乗務予定の国内線5便が遅延した問題で、機長が11月6日付で諭旨退職処分を受けた。

飲酒により乗務予定便を遅延させた機長を諭旨退職処分にしたANA=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ANAによると、機長は乗務前夜の10月24日午後10時ごろまで、滞在先の沖縄県石垣市内で飲食。翌朝、機長が体調不良を訴えたためパイロットの交代が生じ、機長が乗務予定だった25日の石垣午前8時10分発那覇行きNH1762便(ボーイング737-500型機、登録番号JA300K)の出発が54分遅れるなど、計5便に各便1時間弱ずつの遅延が発生した。

 ANAでは、10月2日に全日本空輸(ANA/NH)のパリ支店長兼ブリュッセル支店長(50代男性)が機内で酒に酔い、隣席の乗客にけがをさせて諭旨解雇処分となった。パイロットの飲酒トラブルでは、日本航空(JAL/JL、9201)の40代男性副操縦士が乗務前の飲酒により、英国で現地時間10月31日に逮捕されている。

 航空各社で飲酒トラブルが相次いだことから、監督する国土交通省はパイロットの体内アルコール濃度の上限値などを検討する有識者会議を設置する。

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全日本空輸

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