エアライン, 官公庁, 機体, 空港 — 2017年1月19日 17:46 JST

ANAの新千歳オーバーラン、重大インシデント認定 運輸安全委、調査官派遣

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 1月19日正午ごろ、全日本空輸(ANA/NH)の秋田発札幌行きNH1831便(ボンバルディアDHC-8-Q400型機、登録番号JA461A)が新千歳空港へ着陸後、オーバーランした。国土交通省航空局(JCAB)は、重大インシデントに認定した。これを受け、国の運輸安全委員会(JTSB)は航空事故調査官5人を現地へ派遣した。

新千歳空港でオーバーランしたANAのQ400=17年1月19日 PHOTO: Shota DOKI/Aviation Wire

 NH1831便はANAウイングス(AKX/EH)が運航。乗客21人、運航乗務員2人、客室乗務員2人の計25人が搭乗していた。乗客乗員にけがはなかった。

 同便は午前11時56分にB滑走路の南側(RWY01R)から着陸後、誘導路に入る際に曲がり切れずにオーバーランし、滑走路北端で停止した。乗客はバスでターミナルへ向かった。

 気象庁によると、新千歳空港の正午現在の気温はマイナス2.5度。北風で風速6.8メートル、32センチの積雪があった。

 JTSBによると、5人の調査官は午後6時35分に現地入りし、関係者への聴取を開始。機体の調査はあす20日に実施するという。

 オーバーランしたJA461Aは、2012年12月17日製造。昨日18日時点での総飛行時間は8832.6時間、総飛行サイクルは9886サイクルとなっている。NH1831便の機長(52)の総飛行時間は1万5510時間6分、副操縦士(38)は2880時間55分。

 今回のトラブルの影響により、同機材で運航予定だった札幌発中標津行きNH4883便と、中標津発札幌行きNH4884便が欠航。滑走路閉鎖の影響により、ANAは14便、日本航空(JAL/JL、9201)は17便が欠航し、その他の航空会社にも影響が及んでいる。

新千歳空港の格納庫へトーイングされるオーバーランしたANAのQ400=17年1月19日 PHOTO: Shota DOKI/Aviation Wire

新千歳空港の格納庫へトーイングされるオーバーランしたANAのQ400=17年1月19日 PHOTO: Shota DOKI/Aviation Wire

新千歳空港でオーバーランしたANAのQ400=17年1月19日 PHOTO: Stringer/Aviation Wire

新千歳空港でオーバーランしたANAのQ400=17年1月19日 PHOTO: Stringer/Aviation Wire

関連リンク
全日本空輸
運輸安全委員会
国土交通省
新千歳空港ターミナルビル

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