エアライン — 2016年12月15日 15:00 JST

バニラ五島社長、システム連携「17年早々にも」 バリューアライアンス

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 バニラエア(VNL/JW)の五島勝也社長は12月14日、加盟する航空連合「バリューアライアンス(VALUE ALLIANCE)」でのシステム連携について、2017年早々にも実現させたいと語った。

バリューアライアンスの見通しを語るバニラの五島社長=16年12月14日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 バリューアライアンスは今年5月設立の航空連合で、アジア太平洋地域のLCC 8社が加盟。バニラとシンガポールのスクート(SCO/TZ)、フィリピンのセブパシフィック航空(CEB/5J)とタイのノックエア(NOK/DD)の4社で立ち上げ、その後、チェジュ航空(韓国、JJA/7C)とノックスクート・エアライン(タイ、NCT/XW)、タイガーエア(シンガポール、TGW/TR)、タイガーエア・オーストラリア(TGW/TT)の4社が加盟し、8社に拡大した。

 現在、システムを連携しているのは一部の航空会社間のみ。バニラは11月からスクートとの連携を開始した(関連記事)。五島社長は「先日も(加盟各社の)社長会で話した。早く(他社と)つながりたい」とした。

 加盟8社すべての連携については、「立ち上げてから1年以内が目標だった」と述べ、「2017年早々にはめどを付けたい」とした。加盟各社とは早期の連携で合意しているものの、バニラが連携を開始したのは立ち上げから半年後だった。五島社長は「(加盟各社とは)お互いに商品が異なる。何をどのように売り合うかを合意してから、システムを連携する」とした。

 アライアンス内では、複数社が同一路線を運航するケースがある。バニラの場合、12月25日に開設する成田-セブ線が、セブパシフィック航空と競合する。「いっしょに競合他社と戦いましょう、というのがアライアンス」と述べ、路線の棲み分けについては「特にない」とした。

 バリューアライアンスはアジア全体でサービスを展開。加盟各社の合計で160都市に就航し、加盟航空会社が自国以外でも展開できるよう、相互にネットワークを拡大する。加盟各社経由でバリューアライアンスのウェブサイトに接続することで、乗り継ぎルートや運賃などを表示する。システムは英エア・ブラック・ボックス社(Air Black Box、ABB)が構築した。

 バニラはスクートとの連携により、スクート運航便のシンガポール以遠の航空券を「通し発券」し、取り扱いを開始した。

関連リンク
バニラエア
Value Alliance

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