官公庁 — 2016年12月13日 20:30 JST

国交省、ポーランドとオープンスカイ合意 ICAOイベントで

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 国土交通省航空局(JCAB)は12月12日、ポーランド当局とオープンスカイ(航空自由化)などについて合意したと発表した。今後は両国の航空各社が、羽田以外の空港に自由に乗り入れられるようになる。香港とも第3国への輸送拡大で合意し、スリランカとは羽田へのコードシェア(共同運航)での乗り入れで合意した。

ポーランド側の対象空港の1つ、ワルシャワ・ショパン空港=16年1月15日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 国連の専門機関ICAO(国際民間航空機関)が、バハマの首都ナッソーで現地時間12月5日から開催された9日まで開催した、各国の航空当局者を集めて協議するイベント「ICAN2016(ICAO Air Services Negotiation Event)で合意した。日本は今回が初参加で、12の国・地域の航空当局と協議した。

ポーランド、羽田以外で自由化

 ポーランドとのオープンスカイでは、日本側は羽田以外の空港で、ポーランド側はすべての空港で路線を設定できる。相手国から第三国に向かう乗客の搭乗ができるようになる「第5運輸権」を自由化する。日本側は羽田と成田を除くすべての空港が対象で、ポーランド側はワルシャワやクラクフを含め、すべての空港で設定する。また、両国間の路線に、第三国の航空会社がコードシェアを実施できるようにもする。

 両国間の航空協定は1994年12月7日に署名し、1996年3月4日に発効。これまでは両国間の直行便はなかったが、2016年1月13日からLOTポーランド航空(LOT/LO)がワルシャワ-成田線を開設し、週3往復を運航している。

香港、中部から第三国へ

 香港当局とは、中部(セントレア)と香港の各空港からの第5運輸権を拡大させる。現在、両空港間はキャセイパシフィック航空(CPA/CX)が1日3往復、全日本空輸(ANA/NH)とLCCの香港エクスプレス航空(HKE/UO)が1日1往復ずつを運航ししている。

 スリランカ当局とは、羽田へのコードシェア乗り入れで合意した。現在、両国間はスリランカ航空(ALK/UL)がコロンボ-成田線を週4往復運航している。また、日本航空(JAL/JL、9201)とコードシェアを実施している。

 このほか、マレーシアとラオス、インド、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、英国、カナダ、バハマ、オランダ領アルバの各国・地域と意見交換した。

 ICANは2008年から始まったイベントで、年1回開催されている。9回目となった2016年は、72の国と地域から当局者が集まった。10回目となる2017年は、スリランカで12月に開催予定となっている。JCABは今回の結果を踏まえ、次回への参加を検討する。

関連リンク
ICAN 2016
国土交通省

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