トランプ米大統領は、カナダのボンバルディア製航空機を米国で販売させない考えを、自身のSNS「Truth Social」で現地時間9月7日に表明した。米国市場で販売したければ、米国内で製造するよう求めた。ボンバルディアは2018年以降の事業売却を経て、現在の航空機事業はビジネスジェットを主体としている。

ボンバルディアのビジネスジェットGlobal 7500=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
トランプ氏は投稿で、ボンバルディア製品について「十分良くない」と主張。カナダが米企業や銀行を締め出し、ガルフストリーム・エアロスペースもカナダで事業ができないようにしたとも主張した。販売を制限する具体的な方法や発効時期、対象機種などは投稿で明らかにしていない。
一方、ボンバルディアは同日付の声明でトランプ氏には言及せず、米国内での雇用や部品生産、サプライチェーンの規模を示した。米国内では20州超に直接雇用があり、サプライチェーンは47州の米企業約2800社で構成する。サプライヤーへの年間支出は25億ドル超としている。
同社によると、ボンバルディア機はエンジンやアビオニクスなどに米国製部品を使用している。テキサス州レッドオークでは同社が「世界最速」とするビジネスジェットの翼を、カリフォルニア州ロサンゼルス地域では重要な飛行制御部品を生産している。年内にはインディアナ州フォートウェインに新施設を開設する見込み。

エアバスに事業売却されたCシリーズのCS300=15年6月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
ボンバルディアはかつて、リージョナルジェットのCRJやターボプロップ機のQ400などの地域路線を中心に運航する旅客機、100-150席クラスの次世代小型機Cシリーズも製造していたが、2018年から2019年にかけて事業売却を進め、現在はグローバル8000(Global 8000)など、ビジネスジェットに注力している。
CRJは現在、MRO(整備・修理・分解点検)事業などアフターマーケット・サポートを手掛ける三菱重工業(7011)の子会社MHI RJ Aviation(MHIRJ)、Cシリーズはエアバスに売却されてA220に改称した。Q400などDHC-8シリーズは、デ・ハビランド・カナダ(DHC)が引き継ぎ、Q400はDash 8-400と商品名を刷新したが、現時点で新造機は製造していない。
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