官公庁 — 2016年3月2日 08:45 JST

ICAO、予備リチウムイオン電池容量30%以下に制限 旅客への影響なし

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 国連の専門機関ICAO(国際民間航空機関)はこのほど、パソコンやスマートフォンなどに使用する予備のリチウムイオン電池について、旅客機の貨物室で運搬する場合は充電残量を30%以下に制限すると発表した。4月1日から適用する。企業などの大量輸送を想定しているもので、旅客への影響はない。

予備のリチウムイオン電池を旅客機で運搬する場合、4月以降は残量30%以下に制限(イメージ)=14年5月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 モバイル型の充電池など、リチウムイオン電池単体に適用する。機器に内蔵したものなどは適用外となる。

 リチウムイオン電池は充電が可能な電池で、携帯電話やノートパソコンなどに使用される。強力な電力を供給するように設計されているため、プラス極とマイナス極が金属製品などで直接つながれ、ショートした場合に高温になることがある。

 国土交通省航空局(JCAB)は予備のリチウムイオン電池について、旅客機への持ち込みをショートしないように保護した場合のみ、2つまで許可している。100ワット以上160ワット以下に適用し、100ワット以下のものについては個数制限を設けていない。受託手荷物では許可していない。

 今回のICAOの決定は、航空貨物として大量に輸送する場合を想定している。JCABでは旅客への影響はないと見ており、規定の変更は想定していないとした。

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ICAO
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