エアライン, ボーイング, 機体 — 2015年11月24日 23:30 JST

JTA、新客室モックアップ公開 737-800を“完全再現”

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 2016年2月から新機材を導入する日本航空(JAL/JL、9201)グループの日本トランスオーシャン航空(JTA/NU)は11月24日、拠点とする那覇空港で客室乗務員が訓練に使う、新モックアップを報道関係者に公開した。
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新モックアップをお披露目する日本トランスオーシャン航空の丸川社長や教官ら=11月24日 PHOTO: Motoyoshi OHMURA/Aviation Wire

 JTAは現在、ボーイング737-400型機(145席・150席)を12機運航中。2016年2月から、新機材の737-800型機に順次置き換えていく。

 737-400では客室乗務員が3人編成だったが、保安要員として乗客50人につき1人の客室乗務員が最低限必要となることから、座席数が増える737-800は4人編成に変更。安全やサービス水準を向上させるため、モックアップを更新することになった。

新モックアップを披露する日本トランスオーシャン航空の丸川社長=11月24日 PHOTO: Motoyoshi OHMURA/Aviation Wire

 新モックアップは、従来と比べて約2倍の全長となる15.3メートルで、全幅は4.1メートル。クラスJを5席、普通席を54席の計59席を客室内に配し、客室乗務員席を6席用意した。2003年10月導入の旧モックアップにはなかった、ギャレー(厨房設備)やラバトリー(化粧室)も設けた。ドア類を開閉でき、ギャレーは飲み物などを配るサービスカートを出し入れ出来るようにした。

 これまでは実機を使わなければ出来なかった、緊急脱出訓練にも対応。737-800を可能な限り再現することで、約180人いる客室乗務員の定期救難訓練や新人教育は、すべての内容をモックアップで実施できるようになる。また、客室内にシートだけではなく、ギャレーやラバトリーも備えたことで、機内の安全確認やサービス訓練も、実機に近い状況で実施できるよう改善される。

JTAが導入する737-800のイメージイラスト(ボーイング提供)

 客室前方の大型モニターや窓、各ドアの外側にモニターを設けることで、火災や着水といった訓練内容を、訓練を受ける客室乗務員が自ら見て判断し、訓練できるようになった。旧モックアップでは、教官が写真を手に状況を説明していた。効果音を増幅させるウーハースピーカーも座席下に設置し、臨場感を高めている。

 客室乗務員間のインターフォンによる会話も、各席のイヤホンでモニターできるようにした。これにより、他の客室乗務員の訓練を乗客役の乗務員も同じように体験できるようになった。

 新モックアップは沖縄日立と沖縄エンジニアプランニングが、今年5月から11月にかけて製作。客室乗務員とパイロットが合同で緊急脱出の訓練を実施する、11月27日の定期救難訓練から使用する。737-800の就航に向けて、現在の737-400との業務上やシステム上の相違点を、客室乗務員が学んでいく。JTAでは、子供の社会見学などの社会貢献活動にも、積極的に活用していきたいという。

 モックアップの更新により、年に10日間訓練に使用していた機材は、すべて運航に充てられるようになる。

 JTAは2014年5月30日に、737-800を12機確定発注。内装はLED照明など787と同等のものを取り入れた「ボーイング・スカイ・インテリア」を採用した最新仕様で、米Gogo社の機内インターネット接続サービス「2Ku」を導入する。6号機までは737-800を導入するが、7号機以降は新型エンジンを搭載する737 MAXも検討する見通し。

 JTAの丸川潔社長は737-800導入を契機に、沖縄の翼として従来以上に沖縄らしさを打ち出した機内や、サービスを提供していきたいという。

*新モックアップの詳細や訓練の様子はこちら

JTAが客室乗務員の訓練に使う新モックアップ=11月24日 PHOTO: Motoyoshi OHMURA/Aviation Wire

737-800を可能な限り再現した日本トランスオーシャン航空の新モックアップ=11月24日 PHOTO: Motoyoshi OHMURA/Aviation Wire

新たにクラスJシートも設けられた日本トランスオーシャン航空の新モックアップ=11月24日 PHOTO: Motoyoshi OHMURA/Aviation Wire

報道関係者を乗客に見立てた機内サービス訓練のデモンストレーション=11月24日 PHOTO: Motoyoshi OHMURA/Aviation Wire

報道関係者を乗客に見立てた緊急脱出訓練のデモンストレーション=11月24日 PHOTO: Motoyoshi OHMURA/Aviation Wire

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