エアライン — 2015年2月10日 06:00 JST

ソラシド、那覇-石垣の運賃値下げ 地元の懸念受け

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 スカイネットアジア航空(ソラシド エア、SNJ/6J)は2月9日、夏ダイヤが始まる3月29日から就航する那覇-石垣線の割引運賃について、国土交通省航空局(JCAB)に変更を届け出た。搭乗3日前まで購入できる「特売り3日前」について、1月22日に届け出た片道1万円を、同8200円から8500円に引き下げる。

ソラシド エアの737=14年5月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 那覇-石垣線は、スカイマーク(SKY/BC、9204)が2013年7月10日に大手の約半値となる片道5000円で参入して以来、運賃の低価格化が進んだ。今年3月の運賃を見ると、SKYが4000円から6000円としたのに対し、日本トランスオーシャン航空(JTA/NU)と全日本空輸(ANA/NH)は6900円から7900円に設定している。

 JCABでは大手よりも競争力が劣るSKYやSNJなど新規航空会社に対し、一定の保護をする通達を出している。この通達に基づき、大手は運賃設定で事実上、新規航空会社の金額を下回ることができない状況が続いている。

 これまで同路線ではSKYが低価格運賃を主導してきたが、1月29日に那覇-宮古、石垣両路線を3月29日から運休すると発表。那覇-石垣線を運航する新規航空会社がSNJのみとなるため、大手が運賃を決める基準がSNJの1万円となった。

 SKY就航時と比べて割高になることに対し、地元議員などから不満の声が出たことから、SNJは値下げに踏み切った。

 SNJは那覇-石垣線を1日2往復運航。一方、これまで1日8往復だったANAは、6往復に減便し、2往復分をSNJとのコードシェアで補う。

*本件の詳細は、日経ビジネスオンラインで連載中の「天空万華鏡」の2月10日掲載「スカイマーク撤退ではや運賃に異変」をご覧ください。

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