エアライン — 2014年12月10日 14:51 JST

スカイマーク、ANAにも提携申し入れへ 経営の独立性は維持

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 スカイマーク(SKY/BC、9204)は12月10日、全日本空輸(ANA/NH)に対して経営支援の要請を検討していると発表した。来週にも協議を始め、コードシェア(共同運航)の実施を検討する。一方、経営の独立性は維持する意向を示した。

ANAにも提携を申し入れるスカイマーク=14年8月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 SKYは11月、日本航空(JAL/JL、9201)に対して経営支援を要請。これを受け、JALは旅客や貨物分野でのコードシェアを検討を進めている。これに対して、官邸側がJAL単独での支援に難色を示している。

 SKYは、JALとのコードシェアで最大80億円の増収効果を見込む。ANAも加わり2社と提携した場合は最大160億円と、効果が倍増する見方を示しつつも、現時点で具体性のあるものではないという。

 コードシェアの開始時期は、JALとの提携を検討し始めた時点で2015年2月としていたが、システムの改修などを考慮すると、最短でも夏ダイヤが始まる3月終わりから4月になるとの見方を示した。

 年明けには発行済み株式の25%を上限に、普通株での第三者割当増資を検討。現時点で国内外4社の投資ファンドと交渉を進めていることを明らかにした。SKYによると、コードシェア実施までの資金確保や、ボーイング737-800型機のリース返却などの費用に充てる。一方、人員削減については現時点で検討していないという。

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