ボーイング, 企業, 官公庁, 機体 — 2014年10月24日 06:55 JST

愛知県、都内で航空宇宙産業を誘致 川重新工場「大変なご支援」

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 愛知県や名古屋商工会議所などは10月23日、都内で「愛知県産業立地セミナー2014 IN 東京」を開き、航空宇宙関連製造業を中心とする首都圏や外資系の企業に対して、県の交通インフラや立地優遇施策などを紹介した。

名古屋第一工場東工場の進捗を説明する川重の石川常務=10月23日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 大村秀章愛知県知事は、「愛知の魅力と県の産業施策の紹介」と題して県の施策を説明。18日に三菱航空機のMRJが、三菱重工業(7011)小牧南工場(愛知県西春日井郡)でロールアウト(完成披露)したことや、「ボーイング787の3分の1は愛知県産」であることを例に挙げ、ボーイングの製造拠点である米シアトルや、エアバスがある仏トゥールーズのように、愛知を航空機産業の第三極に育て上げたい考えを示した。

 また、航空宇宙関連製造業について、2013年4月から不動産取得税を免除する産業立地促進税制や、融資限度額2億円の貸付制度などの支援施策を紹介。知事自らトップセールスした。

 セミナーでは、川崎重工業(7012)の航空宇宙カンパニープレジデントである石川主典常務が講演。川重は787の増産に対応するため、愛知県弥富市の名古屋第一工場内に新工場となる「東工場」を建設している。

 東工場には、世界最大級のオートクレーブ(複合材硬化炉)が2号炉として導入され、2015年2月に竣工予定。「(従来の)787の増産に加えて、787-9よりも胴体を延長した787-10の生産開始に対応する」と説明した。

 石川常務は東工場について、「工場新設には、愛知県から大変なご支援をいただいている」と謝意を示した。

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